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芥川龍之介(1892-1927)の文学は美術と深く関わるという点で夏目漱石(1867-1916)の文学と共通する部分があります。晩年の漱石に才能を見出された芥川は、漱石を師と仰ぎました。久留米出身の菅虎雄(1864-1943)は、芥川の第一高等学校時代のドイツ語の師にして漱石の親友、また漱石と芥川から書家として一目置かれる存在でもありました。本展では、芥川と美術の関わりを軸に、芥川の眼を通した美術世界を紹介するとともに、三人の交流にも注目します。
芥川龍之介(1892ー1927)
東京生まれ。東京帝国大学在学中から創作をはじめ、1915年「羅生門」を発表。1916年「鼻」が夏目漱石に評価され文壇に登場。卒業後、海軍機関学校で英語を教えるかたわら、「芋粥」、第一短編集『羅生門』などを発表。1919年大阪毎日新聞社社員として創作に専念、田端の家の書斎に「我鬼窟」の扁額を掲げる。1922年からは「澄江堂」に改める。1927年7月24日、「唯ぼんやりした不安」により、服毒自殺。
夏目漱石(1867ー1916)
東京生まれ。帝国大学(現在の東京大学)卒業後、愛媛県尋常中学校、 ついで第五高等学校の英語教師として赴任。1900年から2年間、イギリスに留学、帰国後第一高等学校および東京帝国大学講師となる。1905年、「吾輩は猫である」を発表、人気を博し作家としての道を歩み始める。1907年東京朝日新聞社の専属作家となり、「三四郎」、「それから」、「門」などを連載。彼のもとには多くの門下生が集まり、毎週「木曜会」が開かれた。
菅虎雄(1864ー1943)
福岡県久留米生まれ。東京大学予備門医科に入学するが、ドイツ語の成績が抜群だったため、文科に転籍し帝国大学(現在の東京大学)ドイツ文学科の第一回卒業生となった。1888年より鎌倉円覚寺に参禅、「無為」の居士号を受けた。第五高等学校教授などを務めた後、1932年まで第一高等学校ドイツ語教授を務めた。生来書を好み、清国に招かれた際、ドイツ語を教えるかたわら書の道を深め、以後余暇のすべてを書に傾けた。
【写真出典】『日本文学アルバム6 芥川龍之介』(1954年、筑摩書房)
『漱石の思ひ出』(1928年、改造社)
『陵雲無為 菅虎雄先生遺墨法帖』(1972年)
名 称 | 芥川龍之介と美の世界 二人の先達—夏目漱石、菅虎雄 Akutagawa Ryunosuke and His Aesthetics, Two Forerunners—Natsume Soseki and Suga Torao |
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会 期 | 2023年10月28日(土)~2024年1月28日(日) 休館日:月曜日(※ただし、1月8日は開館)、年末年始(12月28日〜1月3日) 会期中展示替えを行います。 1期:10月28日~11月26日/2期:11月28日~12月27日/3期:1月4日~1月28日 |
時 間 | 10:00~17:00(入館は16:30まで) |
会 場 | 久留米市美術館(本館2階) 〒839-0862 福岡県久留米市野中町1015 TEL:0942-39-1131 FAX:0942-39-3134 https://www.ishibashi-bunka.jp/kcam/ |
料 金 | 一般1,200円(1,000円)、シニア900円(700円)、大学生600円(400円)、高校生以下無料 ※( )内は15名以上の団体料金、シニアは65歳以上 ※身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳又は療育手帳等の交付を受けている方とその介護者1名は、無料となります ※上記料金にて、石橋正二郎記念館もごらんいただけます ※ 開館記念日の11月19日(日)は無料入館日 |
発 売 所 | 会期1ヶ月前より前売券(900円)を販売![]() ![]() Pコード: 686-436 Lコード: 86705 |
主 催 | 久留米市美術館、西日本新聞社、テレビ西日本 |
後 援 | 久留米市教育委員会 |
特別助成 | 公益財団法人石橋財団 |
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