◇ソフトバンク1-1広島(8日・ペイペイドーム)
息詰まる投手戦の均衡を破ったソフトバンクが2試合連続で先制した。
ソフトバンク武田、広島大瀬良の両先発が譲らず5回までそろって無失点。お互いに得点圏に走者を進めさせないほぼ完璧な内容で中盤を迎えた。
6回表も武田が無失点に抑え、迎えたその裏。1死から今宮がカウント1-2から4球目のカーブを左翼席へ運んだ。4月28日以来、約1カ月半ぶりのアーチは値千金の3号ソロ。同学年の右腕とは過去の交流戦で2014年に1打席しか対戦がなく、この本塁打が初安打だった。
「大瀬良投手が非常にコントロール良く投げていたので、追っかけないようにだけ意識して打席に入りました。しっかりためて捉えることができた。武田が頑張っているので、野手のみんなで勝たせてあげられるように援護していきたい」
この試合はTNCテレビ西日本が地上波で生中継。YouTubeで同時配信された副音声では広島監督、ソフトバンクヘッドコーチなどを歴任した達川光男氏が解説しており、3回の1打席目では凡退していた今宮のアーチが飛び出す前にこんなことを話していた。
「こういう時に大きい仕事をするのは今宮ですよ。(大分・明豊高出身の)今宮と(長崎日大高出身の)大瀬良は九州大会でやってるんです。金属バットでボコーン!といったんですよ。大瀬良は高校時代に明豊に負けた苦い思い出があるんじゃないですか。今日は(両者)めっちゃくちゃアドレナリンが出てるよ」
...と、その時、今宮がボコーン! これにはYouTubeを見ていたユーザーも即反応。「達川さんすごい」「預言者?」などのコメントが届き、MCに振られた達川氏が「予言じゃない。根拠があって言うとるんじゃから」などと言い返して笑わせる場面もあった。
達川氏は交流戦直前にTNCの企画で開幕カード、中日3連戦を解説。中日の柳、小笠原にソフトバンク打線が苦しむことを根拠に「このカード、ソフトバンクは勝ち越せませんよ。1勝2敗」と忖度なしで予想し、結果は2敗1分けで”予言”が的中していた。
ソフトバンクはその直後の7回、武田が會澤に2死からソロを許し同点。1-1のまま迎えた9回裏、抑えの栗林からこの日昇格して即スタメンの柳町が先頭で安打を放つなど反撃ムードをつくったが、得点できなかった。