45年以上活躍し､去年､その役目を終えた筑豊電鉄の車両が､福岡県直方市のNPO法人に譲渡されることになりました｡



筑豊電鉄の黒崎工場には､13日午前から多くの作業員の姿が…

◆記者ﾘﾎﾟｰﾄ
｢上を見てください｡架線に黄色いｶﾊﾞｰを付ける作業です｡一体何が行われるんでしょうか?｣

大型ﾄﾚｰﾗｰが集結する中､暗闇からゆっくりと姿を現したのは､2000形と呼ばれる3両編成の電車｡

45年以上､八幡と筑豊地区を行き来し､去年11月に運行を終えましたが､廃車を使ったｲﾍﾞﾝﾄなどを開いている直方市のNPO法人への譲渡が決まり､13日､大がかりな運搬が行われることとなりました｡



◆作業員
｢最初にｸﾚｰﾝをして､まずｸﾚｰﾝがこの真上でA車から積んでいきます｣

1両目から順にｸﾚｰﾝでつり上げ､ﾄﾚｰﾗｰに載せて行きます｡

◆作業員
｢いま､つるためのﾍﾞﾙﾄを通しています｣
｢はい､通りました!｣

押しつぶされれば命の危険があるため､入念に安全を確認をしながら､つり上げ用のﾍﾞﾙﾄを締めて行きます｡

そして…

◆記者ﾘﾎﾟｰﾄ
｢車両がいま､ゆっくりと空中に上がりました｣

張り詰める緊張感の中､車両は無事ﾄﾚｰﾗｰに載せられました｡



◆汽車倶楽部 江口一紀 理事長
｢いろんな方にまた､この列車に乗っていただいて､この匂いとか椅子に座った時の感じとか､今まで乗ってきた人たちと同じような感触を味わってもらいたいし､それを伝えるために､それが目的でやってます｣

(Q.車両に言いたいことは?)
◆汽車倶楽部　江口一紀 理事長
｢もう一言､『ご苦労さん､お疲れさまです』｡これしかないです｣

車両は13日深夜､直方市まで運搬され､5月にも一般公開されるということです｡