ソフトバンク柳田が名付け親 谷川原が”ゴンゾー”になった理由「昔のビートたけしさんが…」

2021年06月25日

 ソフトバンクの谷川原健太捕手(24)がついにベールを脱いだ。3年ぶりに1軍昇格した19日の日本ハム戦(ペイペイドーム)でスタメンでプロ初出場。2打席目でプロ初安打の本塁打をマークした。ファームでは投手以外の全ポジションを守れるユーティリティープレーヤーとして成長、走攻守で注目されてきた”新星”が自主トレの師匠、柳田悠岐外野手(32)への思いを明かした。

 ◇    ◇     ◇

 谷川原が柳田と自主トレに初参加したのは2019年1月。前年9月に初めて1軍昇格(試合出場なし)した際のつながりをきっかけに入門し、そこから師弟関係となった。19、20年の1軍昇格はなかったものの、工藤監督の意向もあり捕手登録ながらファームで投手以外の全ポジションを経験。同じく内外野を守れる捕手として20年にブレークした栗原に続くように、左翼で出場した初めての1軍の舞台でいきなりアーチを描いてみせた。

 「やっぱり1軍で出るのが目標だった。出られたのはよかったし、今までやってきたことが間違ってはいなかったんだな、と。感触というか、打球が飛んでいく映像(光景)は覚えている。ヒットを打ちたいと思っていてのホームラン、最高でした」

 ベンチに戻ると柳田に「やったな! やっとベールを脱いだな」と声を掛けられたという。打った瞬間の柳田の表情は見られなかったため、試合後に映像で確認。師匠が両手を上げて興奮している姿を見て「喜んでいただいたので良かった」と胸をなでおろした。

 2019年1月、春季キャンプを控えていた柳田がTNC「ももスポ」にゲスト出演。このとき、若手の注目株として名前を挙げていたのが同年初めて自主トレをともにした谷川原だった。健太を「ゴンゾー」と呼び、そのままニックネームとして定着した。

 「たぶん、鬼瓦権造(おにがわら・ごんぞう)という昔のビートたけしさん…? がやっていたやつです。鬼瓦と谷川原が似ているのでゴンゾーになりました」

 鬼瓦権蔵は1981~89年にフジテレビ系で放送されていたバラエティ番組「オレたちひょうきん族」でビートたけし(北野武)が演じていた人気キャラクター。97年生まれの谷川原はもちろん、88年生まれの柳田もリアルタイムで楽しんでいた世代ではないかもしれないが、響きがハマったのだろうか。

 「僕自身はうれしい。あだ名があるのはいいことだと思っている。柳田さんにはお世話になっているのに活躍できていなくて悔しかったので、目の前でホームランを打てて良かった。もっと打って恩返ししたい」

 自主トレの師匠でもあり、春季キャンプで同部屋だったこともある柳田。技術、メンタル、野球に対する向きあい方などさまざまなことを学んだが、印象に残っている言葉は「楽しんでやれ」だという。「気持ちの部分から違う。すごく勉強になったし、前向きな姿を感じさせられた」。ちなみに柳田はトランプでも谷川原を鍛えていたようで、谷川原を「大富豪が強い。ライバル」と評価?していたこともある。

 「大富豪のライバルですか(笑)」

 プロ6年目、ついに1軍デビューを飾ったゴンゾー。師匠への恩返しはまだまだ始まったばかりだ。

 (TNC「ももスポ」23日オンエア・YouTube「ももスポチャンネル」より/取材・構成=副田瑞樹)

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