五輪追加招集へ、千賀は「有力な候補」 ファーム登板視察の侍コーチが明言

2021年06月29日

 東京五輪に出場する野球日本代表「侍ジャパン」の建山義紀投手コーチが29日、ソフトバンクのファーム本拠地・タマホームスタジアム筑後(福岡県筑後市)を訪れ、左足首じん帯損傷から復帰を目指す千賀滉大投手(28)の3軍大分B-リングス戦登板を視察した。

 千賀は実戦復帰後3度目の登板で、今回は100球がめど。5回1/3で99球を投げ4安打2与四球6奪三振、味方エラーも絡んで1失点だった。

 試合開始約20分前に到着した建山コーチは「千賀投手が100球をめどに投げるということで、しっかり見ようかなと」と千賀の視察が目的で訪れたことを明言。その上で「全体的に腕も振れて投げられていた。前回登板にくらべると飛躍的に良くなっていて、一安心した」と話した。

 五輪代表メンバー24人はすでに発表されているが、25日に負傷辞退した中川(巨人)の代替選手は未発表のまま。建山コーチは千賀について「最初のリストアップから有力な選手。不運なけがもあって焦らせてもいけないので外したが、(追加招集の)有力な候補であることは間違いない」と話した。右投げ、左投げなど戦略上の総合的な判断も踏まえ、故障の影響がほぼ解消されたことを確認した千賀を選出するかどうかは「長くはかからない」と近日中に決断することを示唆した。

 最短で次週にも1軍復帰の可能性がある千賀は、急浮上した五輪メンバー入りの可能性について「(侍ジャパン監督の)稲葉さん、建山さんにいつも温かい言葉を掛けてもらっていた。応えられるように、リハビリでも下を向かないようにと思っていたのも事実。声を掛けてもらったら、その時はその時かな」と前向きな姿勢を示した。

 (取材=米多祐樹)

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