2021/01/12 21:30
過去最多 福岡県内で1915人 急増する自宅療養の実態は?
福岡県が宿泊療養施設を増やした背景には、病院や療養施設に入れず自宅で待機する自宅療養の患者が急増していることが挙げられます。
自宅療養の実態はどうなっているんでしょうか。
◆感染者の夫
「保健所から連絡がきて、ホテルとかが空いていないので自宅で療養して下さいと言われた」
福岡市に住む会社員の男性です。
男性の妻が新型コロナに感染し、自らも濃厚接触者にあたると判断されました。
妻は、1月3日に咳や発熱などの症状を訴え、翌朝病院を受診。
その日のうちにPCR検査で陽性と判定されました。
男性は陰性でした。
妻はすぐに軽症者向けホテルへ入ることを希望しましたが、発症から1週間以上経つ12日も自宅療養のままです。
◆感染者の夫
「別々の部屋にいるようにして、トイレ、お風呂、洗面台とか使うたびに消毒して、タオルを別々にするとか対策はしている。同じ空間にずっといなければいけないのでうつっちゃってもしょうがないかなと、ちょっと思ってる」
国は軽症や無症状の患者について、宿泊施設が足りない場合は自宅療養を認める方針を示していますが、福岡県は家庭内感染を防ぐため宿泊施設での療養を進めてきました。
ところが感染者が急増して対応が間に合わず、10日時点での自宅療養者は過去最多の1915人に上っています。
◆感染者の夫
「保健所の説明では、『今は空いてないので、空きが出たら入れるかもしれません』と言われています。5日目以降に呼吸不全になるケースがあると聞いたので、それがもし自宅で起きたりしたらどうしたらいいかもわからない」
一方、県によると、11日時点での宿泊療養者は545人。
県はこれまで1057室を確保していたので、部屋の半分近くは空いているように見えます。
なぜ入れないのでしょうか。
◆福岡県新型コロナ対策本部 猪毛尾和美さん
「より配慮が必要な方とか家族に感染させる可能性が高い方には、優先的に入ってもらう。通常のホテルと違って清掃やリネン交換の前に消毒をまずする必要がある。宿泊療養施設ではフロアごとに消毒を行っています。このため確保した部屋数をすべて使うというのは難しい状況です」
医療体制のひっ迫を防ぐためにも、宿泊療養施設のさらなる活用が求められます。
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