番組審議会から
番組審議会から
第674回番組審議会
| 議 題 | 『記者のチカラ 特別編 海の中道大橋 飲酒事故 3児母の決意 命をつなぐために』 2025年8月24日(日) 午後4時55分~5時25分 |
|---|---|
| 出席委員(レポート提出含む) | 藤 井 克 已 委員長 喜多村 浩 司 副委員長 森 亨 弘 委員(レポート) 中 村 ク ミ 委員 林 田 歩 委員(レポート) 太 田 宏 昭 委員 横 尾 誠 委員(レポート) 岡 田 絵梨奈 委員(レポート) 宍 道 亮 委員 |
2006年8月25日、福岡市東区の海の中道大橋で飲酒運転の車に追突され、一家5人の乗る車が海へ転落。幼い3人のきょうだいが死亡しました。
車を運転していたのは当時22歳の福岡市職員の男。スナックなどで酒を飲んだ後に起こした事故で、その後、懲役20年の実刑判決が確定。社会に大きな衝撃を与えたこの事故をきっかけに飲酒運転に対する社会全体の認識を一変させました。
あの日から19年…もがき苦しんだ末に踏み出した新たな一歩。母・大上かおりさんがこれまで語られることの無かった胸の内を明かしました。悲しみと向き合い続けた母親の決意とは―。
車を運転していたのは当時22歳の福岡市職員の男。スナックなどで酒を飲んだ後に起こした事故で、その後、懲役20年の実刑判決が確定。社会に大きな衝撃を与えたこの事故をきっかけに飲酒運転に対する社会全体の認識を一変させました。
あの日から19年…もがき苦しんだ末に踏み出した新たな一歩。母・大上かおりさんがこれまで語られることの無かった胸の内を明かしました。悲しみと向き合い続けた母親の決意とは―。
委員からは
- すごく深い内容が伝わってきて、たった30分という限られた時間でしたけども、いい構成だった。
- 「悲しみの扉」をずっと開けることができなかった、そういう残酷さというのが過去と現在の対比によってすごく伝わってきた。
- 飲酒運転は絶対しないと心に誓うような内容だった。
- 母親と記者の関係性をすごく丁寧に築いた上で取材して、直接言葉を聞けたんじゃないかと感心した。
- 映像と音声でこういうことをしっかり伝えるのはやっぱりテレビにしかできない。
- 事故から19年目というタイミングでいろいろなメディアからの接触もあっただろうという中で、よくTNCの取材を受けてくれたなと非常に感心した。
- 高校での講演の時間が十分取られていたこと、高校生たちの感想を聞けたのもさらに良かった。
- 日曜日の夕方という時間にこのドキュメンタリーを編成・放送されたこと自体に、まず局としての強い思いや意志をすごく感じた。
- 母親がつらい記憶を語り直すことに本当に勇気と大きな覚悟を感じたし、飲酒運転撲滅の啓発番組としての誠実的なつくりだった。
- 今回の番組が社会に対する気づきにつながってくれれば嬉しい。
- 番組を見た後に『命をつなぐ』というタイトルの良さ、すごさを改めて感じた。
- 海の中道の飲酒運転事故の振り返りだけではなく、残された家族の19年間の悲しみと苦悩、生きる意味を伝えることを決意した経緯が、ご本人の言葉で伝えられた点が大変良かった。
- 教育的観点から見ても、命を大切にすることや飲酒運転撲滅の一環として、大学生に視聴してほしい内容。
- 6年ぶりに飲酒運転が増加したことに対し、なぜ増えたのか我々が何か反省すべき点がなかったのか、視聴者自身が自らの日常や行動を振り返るような材料みたいなものがあれば、今後の事故をなくすことにつながったのではないか。
- 母親が福岡に戻ってきて初めての講演がこの取材のきっかけになったのか、それとも、これまで家族とTNCとの関係やつながりみたいなものが何かあったのかとか、この番組ができるまでのプロセスがすごく気になった。
- 夫にモザイクがかけられていたのは、変な憶測を呼びかねないのではないか。モザイクをかけずに済むような画角での撮影や過去映像の編集など、別の形の配慮が必要だったのではないか。
- 被害者の気持ちとともに、罰則の厳しさも改めて伝えることが大事だ。
- 加害者がその後どうなったのかというのを、映像は無理かもわかりませんけれども、せめてコメントでも取って紹介するというぐらいは、『記者のチカラ』ですから、力を振るってチャレンジすべきではなかったか。
- 交通刑務所の刑務における更生内容というか、教育内容というか、これがどうなんだろうかということも続編で続けて取材していただきたい。
などの意見を頂きました。
局からは
- 7月の博多高校での講演会の取材がきっかけで、今年の20年目の命日に合わせてもう一度取材をして、しっかりと届けるべきではないかというところで、命日の前日・24日の日曜日の夕方に放送することを決断した。
- 取材期間が1か月ちょっとしかなかったというところもあり、まずは母親の声を多くの人に届けるというところを一番の使命に思い、番組を制作した。
- 被害者側の活動やご意見と、加害者側の状況を番組の中で同列に併記するのはなかなか難しいなと感じ、母親のインタビューに専念する方法で番組を作った。
- 今回、被害者側から見た側面しか報道できていないので、ぜひ続編という形で、また加害者側への取材にもチャレンジして、来年の事故から20年という節目でまた報道できるかどうかを考えていきたい。
- 父親に関しては、ご家族から顔を映してほしくないという意見が強かったので、なるべく映っていない映像を探し、また父親が映っている映像はほかの人も全てモザイクをかけるということで目立たないように配慮したつもりだが、多分見る人が見たらすごく違和感があったと思う。
- 放送後、母親から子供への愛の深さを伝えられたという意味で、取材を受けて良かったと言っていただいた。
- 同様の番組を作る際には、なぜ6年ぶりに飲酒運転が増えたという現状が起きてしまっているのかというのを、母親の思いだけではなく、事実の側面をもう一回深く取材して報道する必要があるなと改めて感じた。
などの説明をしました。
番組審議会事務局より
- 視聴者レスポンスについて
2025年9月に寄せられた視聴者ご意見などの件数および特徴を書面にまとめてご報告しました。 - 2025年上期 番組分類種別について
2025年4月から9日にテレビ西日本が放送した番組の種別と放送時間、CM放送時間量と2025年10月期の基本番組表の種別と放送時間、そして青少年推奨番組についてご説明しました。 - 民間放送全国大会について
5年11月7日に開催される「第73回 民間放送全国大会」配信についてご案内しました。
過去の番組審議会
審議会 委員名簿
- 作成日
- 2025/11/07 13:58
- 最終更新日
- 2025/11/07 13:58




