番組審議会から(第615回)
番組審議会から(第615回)
第615回番組審議会
議題 | 密着200日 中村晃~もうひとつの闘い~ 2019年11月2日(土)17時00分~17時30分放送 |
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開催日 | 2019年11月12日(火) |
出席者(審議委員) | 藤 井 克 已 委員長 傍 示 文 昭 副委員長 伊 藤 真奈美 委員 舘 賢 治 委員 田 中 徹 委員 佐々木 久美子 委員 |
出席者(社側) | 鈴木社長ほか5名 |
2019年シーズン開幕直前の3月、突然の休養発表。
関係者、マスコミから様々な憶測が飛び交う中、自律神経失調症と診断された福岡ソフトバンクホークス中村晃は、病室のベッドで開幕を迎えた。
ファンに愛され、不動のレギュラーとしてチームを支えてきた男が突きつけられた現実。
先が見えない戦いが始まった。
突如訪れる腹痛などの体調不良、繰り返される睡眠障害、周りからはわからない体の異変に襲われつつも、復帰を目指す日々。その中でふと、中村晃はこれまでのプロ野球人生を振り返る。1軍を目指した若手時代、ストイックに技術を追い求めてきた12年間、自分を追い込んだことが今の立場を作り上げ、同時に病にも繋がったのではないかと自問自答を繰り返す・・・
3連覇の裏で人知れず病と向き合った7ヵ月間にカメラが密着。
これまで語られなかった野球人 中村晃の姿が明らかに・・・
審議会では
- 「誰にでも起こり得る病に対して、彼の言葉はボソッと言う口調ではありますが、重みのある言葉でした。30分ではなかなか伝えきれないこともあったのかなとは思いますが、だからこそ簡潔にテンポ良く伝えることができ、飽きさせずに見せることができたドキュメントだったと思います」
- 「静かに時が流れる感じでした。取材する側の理性と良心が感じられました」
- 「ご本人が都度のインタビューでとつとつと思いを語る姿は大変貴重な内容だと思います。野球論ならともかく、病気の詳細やそれに向かう気持ちなど、本人の理解と信頼がないと語ってくれない話です
- 「このようなリスクのある取材を上手にして、彼が復帰できるように手助けしてくれたということがよく伝わってきまして、本当にいい番組を作っていただいてありがとうございました」
- 「非常に素晴らしい番組だと思いました。何よりこの番組を作られたディレクターとスタッフの愛が溢れていたというか、中村晃の復活記念番組みたいな感じでした」
- 「今日の番組審議会では、各委員の意見の方向性がかなり似通っているなと。それだけに、この番組は一本筋が通った、きちんとメッセージを伝えられる番組になっていると高く評価します。本当にいい番組だったと思います」
- 「中村選手の状況を最後まで丁寧に、前半との比較でバランス良く伝えていただきたかったなという思いがあります」
- 「本人が復活するきっかけがあったのだとすると、それは何だったかの紹介があれば、同様の病気で悩む人へのお助けメッセージになったかもしれません」
- 「チームメイトだったり、裏方だったり、監督だったり、もう少し取材範囲を広げてもよかったのではないかと思いました」
- 「専門家に客観的に分析してもらうような、中村選手の体調の変化、復活に至る経緯を裏づけるような証言などが重なると、もう少し理解が深まったのかなという気がしました」
- 「うなされる瞬間まで撮れとは言いませんけれども、朝、どういうふうに起きて、どういう食事をして、筑後の2軍のキャンプ場までどういう歩き方をしていくのか、そういうものを少し視聴者に見せていただいたら、より親近感が湧いたではないかと思います」
- 「30分でも十分だと。200日密着したからやりたいんだろうけど、もっと短くてもいいと。あまり赤裸々にしないでくれと思って見ていました」
といったご意見を頂戴した。
番組担当者からは
- 「内容に関しては、彼がしゃべったことを我々が起こして、球団サイドと共有するということであればOKですよということでしたので、事あるたびに担当者が球団の広報室長と話して、結局、最後までノーということは一つもなく取材を進めさせていただきました」
- 「病状が公表されてからお願いすることになるわけですけれども、個人的な迷いもありました。これを明らかにすることだけを意識して取材していくことが中村選手や球団のためになるのかというところで、葛藤がある中でスタートした次第です」
- 「普段の姿をもう少し撮ってほしかったということですが、もちろん我々も、彼の選手生命を終わらせる可能性があることを承知の上でお願いしながら、折り合いをつけて、あの形になったというところであります」
- 「制作サイドとしては、一度1軍に戻ってきているわけなので、それを超えるインパクトがないと、番組としてエンドを迎えるのがなかなか難しいというところがあったので、視点を変えて、病気に立ち向かう中村選手と、もう一つは、若手へのメッセージとして、チーム内にどういう影響を与えようとしているかという姿を後半に織り込んだつもりです」
- 「復活のきっかけが何だったのかというのをもう少し突き止める必要はあったのだろうと思っているところです」
などの説明をした。
過去の番組審議会
審議会 委員名簿
- 作成日
- 2019/11/21 13:33
- 最終更新日
- 2019/11/21 13:33