番組審議会から(第639回)
番組審議会から(第639回)
第639回番組審議会
| 議題 | 『ニッポンわが町うどんMAP4』 2022年2月27日(日)16時05分~17時20分放送 |
|---|---|
| 出席委員 | 藤 井 克 已 委員長 進 藤 卓 也 副委員長 石 村 一 枝 委員 舘 賢 治 委員 森 亨 弘 委員 中 村 ク ミ 委員 辻 慎 一 委員 |
| 欠席委員 | 喜多村 浩 司 委員 林 田 歩 委員 |
うどん好きなすべての人に贈る、『ニッポンわが町うどんMAP』。
TNC朝の情報番組「ももち浜ストア」の人気企画「うどんMAP」の全国ネット版として今回で第4弾となりました。今回は、長引くコロナ禍で人々の交流があちこちで消え、つながりは断たれつつあるなか、「うどんでつながる」をテーマに制作しました。「つながる」をテーマに、全国のうどんをリサーチしてみたら、まだまだ全国には知られざる絶品うどんがありました。定番の「わが町うどん」だけでなく、「愛されうどんチェーン店MAP」「うどんMAP的うどんシンポジウム」など様々な企画を軸に、いまの時代だからこそのうどんをお届けします。
委員からは
- 食べ物の番組なので、麺の艶とか湯気の立ち上がりとか、そういうきれいな映像と、あとは音、すする音というのも恐らく強調というか、リアルに表現されていたと思いますけど、美味しそうで食べたくなる映像だった。
- 何かこじつけというか、せっかく面白い企画だったのに、最後はちょっとシンポジウムの位置づけが分からなくなってしまったなというところでした。
- この番組の企画の良さは、単純にご当地うどんを食レポ風に紹介するのではなく、どうやって作っているのか、こだわっているのは何なのかなど、なるほどそういうことかと気づかせてくれるところです。
- 視聴者はうどん好きで固定化されつつあるかもしれませんので、企画の原点に立ち返りながら、目が肥えている視聴者だけではなく、広く視聴者をうならせるものにしてください。
- 全体的には、すごくたくさんのバリエーションが見られたという感想ですけれども、出演者同士の内々の仲の良さみたいなものが視聴者に快く感じられるのかなと。また、井森さんの最初のレオタードの何とかというのが必要だったのか。生放送でもないのに進行がちょっとうまくいかないところをわざわざ出す必要があったのか。
- 終わり方も、スタジオ出演者とかMCとかが全くなくて、スタジオ撮りが本当に必要だったのかなと。立派な組み木細工のスタジオだったのに、その辺も、いろんなバリエーションのうどんを紹介するだけではなくて、スタジオが率先してみんなを引っ張っていくというか、今回のテーマの「つながる」というところに持っていくような誘導がもう少し必要だったのかなと思いました。
- 「愛されうどんチェーン店MAP」、そして、「UDON MAP THE WORLD」の新しい広がりに、最後まで楽しめた視聴者も多かったのではと思います。できればこの新企画にもっと時間を割いて、前面に出したほうがよかったのではと感じます。(中略)ロンドンでは、オリジナルメニューや店のつくりで「日本文化を楽しめる」うどん店と、ドバイのうどん店オーナーの「美味しい和食は妥協して現地化しなくていい」との考え方の対比は見事でした。
- 制作発信元としてのTNCの存在感を訴求するためにも、番組の冒頭は、ぜひ福岡のうどんを岡澤君がレポートするという映像からスタートしてもらいたいなと思います。
- うどんなんだけれども、その裏に何があるのか、どういう努力があって、どういう地域の文化と共生しているのかということを取り上げる。この「うどんMAP」の拡大版には、そのうどんが作られるまでのサイドストーリーが必須だと思うんですけれども、そのストーリーを共有してうどんを味わうことで文化になるわけであります。
- この番組は過去に何度も審議していますけれども、以前からこの番組のテーマに加えたら面白いのではないかと言っていた原材料の産地の問題について、ようやく番組から返答があったような気がしています。(中略)うどんについてもそばと同じように原産地へのこだわりがあるのか、それは味とか品質への影響がどういうことになるからこうなるんだと言えるのか、原料について徹底的に深掘りするということを取材項目に加えてみてはどうだろうかと思いました。
- タイトルにあった「いまこそ「うどん」でつながろう!」というのは若干無理があるんじゃないかなと思いまして、その意図があまり伝わってこないなというのも感じました。
- それぞれの地域の文化、なぜそのうどんが生まれたのかという、食を通じた各地域の風土のようなものまでが描かれており、静岡のしおかつおであったり、宮城ののりであったり、そういうのは見ていて大変面白いなと。歴史やドラマのようなところまで描き込まれていて、むしろそういうのをもっと見たかったなと思うぐらい面白い取り上げ方でした。
- これからどんどん、期待値も要求もより高まってくるかと思います。飽きさせない取り上げ方、工夫あるいは切り口がこれから本当に大事になってくるかと思いますので、アイデア、切り口勝負で、私たちを、おっ、なるほどね、こう来ましたか、とちょっとうならせるような番組を期待しております。
- 「かけうどん」という言葉があるんですけれども、私の出身の久留米では、これを「素うどん」と言っていたような記憶があるんですよ。だから、ひょっとしたら、基本的な出汁と麺だけのうどんについては全国にいろんな呼び方があるのではないかと。これは、うどんの基本が何なのかということに絡んでくるのではないかと感じたところです。
などの意見を頂きました。
局からは
- 前回のパート3から、コロナ禍での放送ということになっています。それで、やはり作る上で一番意識するのは、オンエアのときに世間がどうなっているのかと。ここが非常に難しいところで、(中略)落ち着いた状況が続くとは限らないという想定のもとで、ロケの場面では基本的にレポーターをあまり立てないとか、スタジオにも試食をあまり入れないとか、視聴者の方が不快に感じないラインを探り探りやっておりました。
- 実は前回から、うどんの商品撮影の画は、ロケのカメラとは別のものを使っておりまして、商品撮影専用のカメラで、一眼で撮影しておりました。なので、非常に美味しそうと感じていただけたのかなと思っております。
- 内容的には渋い話を結構入れていましたので、もしかしたら、知らなくてリアルタイムでついていけない点もあったかと思うんですけど、それでもちゃんと見てもらえたのは、ティーンが安心して見られるキャスティングだったからではないかというふうに推察いたします。
- こうして皆さんに、うどんはまだまだあるねと言っていただけたので、次回に向けては本当に切り口だと思います。進藤副委員長におっしゃっていただいたように、ネタが少なくなってきたからこそ、新しい切り口で、まだまだあるねと思ってもらえるように、制作陣としては、ぜひ第5弾も制作したいと考えております。
などの説明をしました。
番組審議会事務局より
- ご報告・ご説明事項
2021年度下期の、番組種別分類のご説明・CM放送時間量のご報告・青少年推奨番組についてのご説明を行い、ご了承いただきました。 - 視聴者レスポンスについて
3月に寄せられた視聴者ご意見などの件数および特徴を書面にまとめてご報告しました。 - BPO(放送倫理・番組向上機構)放送倫理検証委員会が3月9日に公表した委員会決定第42号「テレビ朝日『大下容子ワイド!スクランブル』視聴者質問の作り上げに関する意見」の概要をお配りし、内容を説明しました。
過去の番組審議会
審議会 委員名簿
- 作成日
- 2022/04/25 17:45
- 最終更新日
- 2022/04/25 17:46




