番組審議会から(第643回)

番組審議会から(第643回)

第643回番組審議会

議題 『激撮!福岡密着24時』
2022年8月30日(火)19時00分~21時00分放送
出席委員 藤 井 克 已 委員長
進 藤 卓 也 副委員長
石 村 一 枝 委員
 舘  賢 治 委員
 森  亨 弘 委員
中 村 ク ミ 委員
林 田  歩  委員
 辻  慎 一 委員
欠席委員 喜多村 浩 司 委員

福岡県民が安全で安心して生活できるよう、24時間体制で治安を守っている警察や消防。TNCのカメラが事件の発生から解決までに密着する番組。私たちの身近で起こっている犯罪を紹介することにより、さらなる治安向上が目的です。「交通機動隊」「捜査一課検視官」「駐在所」等々。その中でも“withコロナ”の中で起こっている犯罪について、福岡県内を幅広く取材しました。

委員からは

  • 裏づけというか、データみたいなものがあった上であればもう少し納得するというか、それを提示いただければよかったのではないかなと感じました。
  • 飲酒運転の通報が増えたということを示されたのは、一人一人の意識の変化であるということですから、そういったところをもう少し突っ込んでお話しされてもよかったのかなと感じました。
  • 「私が判断ミスをすれば殺人事件を闇に葬ることになる」という言葉の重みというか、人の人生を変えてしまうわけですし、その最後の砦としての責任感とか使命感みたいなものには大きく共感しました。
  • やっぱり検挙されている現場の臨場感というのが出てくるので、何ゆえ人生を棒に振るようなことをしてしまうのかなという、そういったところを我々視聴者に投げかけているのかなと思いました。
  • 番組の趣旨としては、コロナ禍で起こっている福岡県内の犯罪を紹介して、治安の向上を目的としたいというふうに書かれていたんですけれども、ここについては、私自身は正直あまり消化しきれなかったような気がします。
  • 明らかにこれは撮影スタッフだろうという、きちんとしたカメラを持った人が一瞬映ったんですよね。これって、まさかやらせじゃないだろうけど、何か準備して、撮るよみたいな感じに受け取れたなと一瞬思いました。
  • 防犯カメラの設置とか、やっぱり自分たちである程度防犯に対する意識をきっちり持たないといけないなと訴えるような場面もあって、テレビとしてはその辺も伝えられたのではないかと思います。
  • 消防の活躍が花火大会の一場面で終わったのは残念でした。2時間の構成上、飲酒運転摘発を再度繰り返して放送するならば、消防の方々も日頃から厳しい訓練をされ、街を守っていただいているので、そこにも焦点を当てて取材をしていただきたかったと思います。
  • まさにこの白バイ隊員の行動を見ていて、こういうことがつながるんだなというふうに納得した次第です。暴対法では追いかけられない部分を暴排条例でもってやるためにはこういう活動が必要だと、まさに現場でこうなんだということを見せてもらえたなと思いました。
  • 下半身に集中した暴行による傷を見て、これは事件だというふうに判断したというくだりは、画面を見ていて、ものすごく迫力があって、こちらはしんとしてしまうぐらいのすごい映像だったなと。関さんの言葉と顔というのは、今でも非常に印象深く残っています。
  • 検視官がどう判断するかによって自分たちの行動が決められてしまうということで、優秀な検視官は警視庁でも本当に重要視されていると聞いていましたので、そういう人をダイレクトに密着取材できるというのはすごいケースだなと思って見ていました。
  • 福岡県人の気質に近いと思うんだけれども、福岡の人は注意されたり意見されるということを極端に嫌うんですよね。だから、こういうのは本当に嫌なんだろうけど、そこに本当のことをはっきりと言う。あるいは、社会の木鐸(ぼくたく)たる地元のメディアはこうあるべきだというふうに、実はあの一言を入れたことによって、すごくよくやったというふうに思いましたね。
  • 映像だけ見ていると、彼らは忍耐と精神力のすごく高い人たちだなと。そのメンタルみたいな、どういうふうな教育をされているんだろうと、裏の裏まで知りたいなと思いました。
  • 各警察官が名前入りで結構長いコメントを述べていくというスタイルは、皆さんの使命感は伝わるんですけれども、私にとってはワンパターンで飽きたなという印象でございます。
  • これだけ時間外をやめろやめろと言われている中、この人は週2日とか休めるのかなとか、奥さんの気苦労はないんだろうかとか、始終見られているとか、そういったところも紹介してもらったほうがいいのかなと感じました。
  • 私も検視官が大変な仕事だということは重々分かっていたつもりでしたけど、本当にここまでタフな仕事だということは、あの映像を見て初めて理解したような気がします。
  • 今日の犯罪でいけば、サイバー系の犯罪であるとか、相変わらず減らない振り込め詐欺、特殊詐欺あたりの対策ですね。そういうところに、今、県警、警察がどういうふうに対処しているのか、どういう捜査をしているのかというあたりにカメラを向けられれば。
  • 亡くなられた方それぞれについて検視官がきちんと見て、その上で事件性を判断していくというのは、あの番組で非常に分かったわけです。これは、市民にとっては、警察に対する信頼感が非常に高くなる映像だったのではないかと。
  • 人々にとって、日本の警察制度がいかに定着して安心・安全を担っているかというのを、ほわっとした中で国民に伝えていただくというのは非常にいい締め方だったと思います。

などの意見を頂きました。

局からは

  • こういう警察密着の番組はよくあると思うんですけど、実は福岡のテレビ局で、福岡に特化した番組を作っているのはTNCだけになります。
  • ニュースになる前、要するに、我々が一番に知ることができるんですけど、それをTwitterで書いたりとかは絶対やってはいけない。秘密を守らないといけないし、捜査妨害をしてはいけない。そこはしっかりとした信頼関係を築いていることがまず念頭にあるのかなと思います。
  • 検視官についてですが、今回特別に撮影を許可していただいたというのは大きかったところかなと思っております。
  • 密着に協力するというのは警察の本来の仕事ではないので、余計な仕事を増やしてしまうと言ったらちょっと言い過ぎですけど、向こうとしては、なるべく密着はしてほしくないというのが多分本音だと思います。
  • まず相手方との信頼関係を何か月もかけて築いて、先方も、TNCさんなら信頼できる、この人ならついてきていいよというふうに許可を頂いて初めてついていけるようになります。なので、密着を始めるまでに3か月ぐらいの時間はかかります。
  • 現場の警察官とやりとりをして、車から降りてきていいよとなって初めてカメラマンが近づくという状況になるので、一部分スタッフが映っていたというのはそういうことです。ある程度事件がもうこれで解決できそうとなったら、我々は近くに行って撮影する。もちろん身分を明かした上で撮影しているというような感じです。

などの説明をしました。

番組審議会事務局より

  • 視聴者レスポンスについて
    7月8月に寄せられた視聴者ご意見などの件数および特徴を書面にまとめてご報告しました。
  • BPO(放送倫理・番組向上機構)放送倫理検証委員会が9月9日に公表した委員会決定第43号「NHK BS1 東京五輪に関するドキュメンタリー番組への意見」の概要をお配りし、内容を説明しました。

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審議会 委員名簿

作成日
2022/10/03 13:02
最終更新日
2022/10/03 13:03

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