2アウト後に”なかったはず”の先制点 運も味方につけたソフトバンクに逆襲の予感

2021年07月11日

 ◇ソフトバンク7-4オリックス(11日・ペイペイドーム)

 ソフトバンクが運も味方につけて首位オリックスとの3連戦に勝ち越した。

 高卒2年目でリーグトップタイの9勝を挙げている宮城との初対戦。0-0の3回、2死から9番佐藤直が四球で出塁。続く三森の打席でスタートを切った佐藤直は一、二塁間で挟まれて一塁へ戻る際にスリーフィートオーバーでアウトかと思われたが、一塁手T‐岡田が走塁妨害を取られ一転して二塁へ。三森が四球で一、二塁となった後、野村が先制のプロ初適時打を放った。

 佐藤直がアウトになっていればこの回は無得点。オリックスは直後の4回にジョーンズ、T-岡田の連続適時打で2点を奪い逆転したが、その裏にソフトバンクは今宮が8球粘った末の直球を捉え左中間を破る同点二塁打を放った。

 宮城が本調子ではなかったかもしれないが、難敵から早い段階で得点してリズムをつくったのはソフトバンク。この後6回に再びオリックスが勝ち越すも、柳田の2本塁打や三森の適時二塁打、甲斐のスクイズに相手失策が絡むなどして6回以降に5得点。5月下旬から打線低迷に苦しんできたチームが、さながら短期決戦のような型にはまらない多彩な攻撃で試合の主導権を奪い返した。

 4回は和田が脚のアクシデントをきっかけに失点、降板するも、リリーフした尾形が後続をきっちり料理。8回はモイネロが1死満塁のピンチをしのいだ後に柳田の勝ち越し弾から4得点。工藤監督は「集中力がすごかった。ベンチの雰囲気も一丸となって、というのがあった。今日は今シーズン一といってもいいくらい、みんながしっかり仕事を果たしてくれた」と振り返った。

 9日に今季最大の5・5ゲーム差をつけられた首位オリックスとは10、11日の2連勝で3・5ゲーム差。逆襲の予感を漂わせながら、12日から2位楽天をホームに迎えて前半戦ラストの3連戦に臨む。

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