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ソフトバンク王会長を喜ばせた19歳 ”ライバル不在”の三塁守った井上「2年目とか関係なく」
利き手の右手が強すぎるゆえスイングの際にこねてしまう癖があり、昨秋のキャンプで王会長に直接アドバイスを受けていた。一冬越えて”再会”した2月1日には「右手を軽く握って手首の力を抜く、あとはバットの先端から25センチくらい、そこの部分だけを使うイメージで打った方がいい」と改めて助言されたという。「もともと秋に言われて、この冬継続してやっていた、感じ的には少しづつつ良くなっている」と手応えを口にした19歳の姿に、81歳の王会長は「(秋に)グリップをゆっくり持ったらどうかと言ったら、オフの間にやってくれていたのがうれしかった」とうれしそうに目を細めた。
井上にとって守備の主戦場である三塁は長く松田が務めてきたポジションだ。昨年は不振に終わった大ベテランは新たに一塁での練習も始めた一方、昨季後半にブレークのきっかけをつかんだリチャードや野村大も開幕三塁を狙っている。ただ、今キャンプでは前述の3選手がいずれも新型コロナウイルス感染の影響でC組(福岡・筑後)スタート。迎えたキャンプ初日、A組のシートノックで三塁の守備に就いたのは井上と川瀬だった。
「期待されている分、結果を出さないといけない。走攻守すべての中でも、まずは守備とバッティング。昨年秋もたくさんの課題が見つかったので一つ一つ、つぶしていきたい」
新人だった昨春のキャンプではB組スタートながら首脳陣の計らいでドラフト1位の井上と3位の牧原巧がキャンプ中盤に1日だけA組を体験した。あれから1年、ルーキー時代から評価されていた体力面に加え技術面でも着実にレベルアップしてきた井上は堂々とA組の選手として汗を流している。
「しっかりした体力をつくって、早く自分の形、スタイルをつくらないと。松田さん、野村さん、リチャードさんなどもいるけど、2年目とか関係なく、どんどんアピールして食い込んでいきたい。まずは1軍で出場すること、その上でできるだけたくさん(1軍に)呼ばれるように」
キャンプ前に感染した離脱者のうち、まずは野村大が第2クール初日の5日から宮崎のB組に合流する。その後は松田、リチャードも宮崎に入る予定だ。シート打撃、紅白戦と本格的な実戦が始まると開幕へ向けたふるい落とし作業も進む。決して多くはない時間の中で競争に生き残るため、さらにその先の長いシーズンも見据えて、井上が強い意志でバットを振る。
(取材=米多祐樹、城大瑛)
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