福岡県北九州市で二十歳の女性の振り袖を汚した疑いで、１４日、３３歳の男が再逮捕されました。

犯行後に「黒いのがついている」と自ら被害女性に伝えていたとみられます。

口元を閉じカメラにおさまる男。

別の写真では肩まで髪の毛を伸ばしています。

１４日、器物損壊の疑いで再逮捕された３３歳の会社員・平井英康容疑者です。

警察によりますと、平井容疑者は１月８日、北九州市で開かれた「二十歳の記念式典」の会場付近で、２０歳の参加女性が着ていた６０万円相当の振り袖などに黒い液体をふりかけて汚した疑いがもたれています。

警察によりますと、この被害女性は平井容疑者と見られる男から突然声をかけられたことで犯行に気付いたということです。

◆声をかけた男（取材による）
「後ろに黒いのがついてます」
「しばらく様子を見ていたが気づかなかったので勇気を持って声をかけました」

平井容疑者は、１月、別の女性に対する同様の容疑でも逮捕されていて、警察はこのほか同様の被害を９件確認しています。

被害者の一人は…

◆被害女性
「同い年の人が悪ノリじゃないですけど『ちょっとやってみようや』という感じでやっているのかなと思っていたので、３０代と聞いてすごい驚きました」
「なんでそんなことしたんだろうって、すごい不思議に思います」

二十歳の門出を祝う晴れの日を狙った事件。

平井容疑者とはどんな人物なのでしょうか。

◆平井容疑者のものとみられるＳＮＳより
「趣味　音楽鑑賞　音楽を聞いたり歌ったりすることが大好きで、高３のときからコーラスをしてます」

北九州市若松区で生まれ育った平井容疑者。

趣味は音楽でプライベートでは市民合唱団に所属していました。

知人によると、平井容疑者の性格は内気。

自分からあまり話しかけるタイプではなく、特にトラブルも起こしたことはなかったということです。

では、なぜこんな犯行に及んだのか。

警察の調べに対し平井容疑者はー

◆平井容疑者の供述（取材による）
「振り袖を着た女性に墨汁をかけたことは間違いありません」
「八つ当たりとして振り袖を汚そうと思った」

さらに平井容疑者は”振り袖に憧れがあった”という趣旨の供述もしているということです。

警察は残る９件の被害との関連について捜査を続けています。