新たな国家資格「愛玩動物看護師」 4月から導入 ペット医療で獣医師をサポート 【福岡】

2023年04月04日

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今や家族の一員となったペット。

コロナ禍でさらに絆が深まり、寿命も延びているそうです。

そうした中で多忙になっているのが動物医療の現場です。

4月から、獣医師をサポートする国家資格の「動物看護師」が登場しています。

福岡市早良区で34年間、診療を続けている「室見動物病院」。

◆病院のスタッフ
「冷たかったね」

犬の体に注射針を刺し、採血をしているのは獣医師…ではありません。

4月、新たに誕生した国認定の「愛玩動物看護師」です。

今年2月に第1回国家試験が行われ、動物看護師統一認定機構によると、全国で1万8000人あまりが認定を受けました。

この病院では専門学校を卒業後、補助スタッフとして働いていた4人が国の認定を受け、動物看護師として働き始めています。

ペットの中でも代表的なイヌとネコの飼育実態に関する調査によると、飼われている数がほぼ横ばいなのに対して、

平均寿命は2010年に比べて1年ほど延びて、2022年はネコが15.6歳、イヌが14.8歳となっています。

ペットの寿命が延びるにつれて、動物病院ではがんや糖尿病治療といった高度で多様な獣医療が求められるようになっています。

ペットを「家族の一員」ととらえる関わり方の変化も相まって、獣医師は年々忙しくなっていて、それをサポートする国家資格として認定が始まったのが、これまで公的な資格がなかった動物看護師なのです。

◆愛玩動物看護師 矢野さん
「できる業務内容が増えますし、今まで獣医さんができた仕事を私たちもやれるようになる」

動物看護師は採血や投薬、カテーテルによる採尿など、これまで獣医師にしか許されていなかった診療行為が可能です。

こうして負担を軽減することで、獣医師がより高度で専門的な治療行為にあたれるようになることが期待されています。

この病院の名誉院長で、県獣医師会の会長を務める草場治雄さんもメリットは大きいと指摘します。

◆室見動物病院 名誉院長 草場治雄さん
「日本全国の小動物の獣医療がレベルアップすることと同時に、看護師と一体となる『チーム獣医療』ができるようになったので、安心安全な獣医療、レベルの高い獣医療が全国に広がることが目標です」

◆愛玩動物看護師 矢野さん
「状態の変化に早く気づいてあげることと、飼い主さんとイヌ・ネコが快適に生活できるように、飼い主さんと獣医師の間を取り持つ仕事もあるので、飼い主の役に立てるような看護師になりたい」

国が認めた専門知識と技術を持った「愛玩動物看護師」。

今後、現場で実践を重ね、獣医師とワンチームでペットと飼い主に寄り添った動物医療を提供します。

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