佐賀空港へのオスプレイ配備 福岡・柳川市で住民説明会 “米軍利用”に不安噴出

2023年05月31日

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自衛隊の輸送機・オスプレイの佐賀空港への配備を巡る問題。

30日夜、佐賀空港に隣接した福岡県柳川市で説明会が開かれ、騒音や安全性を懸念する不安の声が噴出しました。

説明会には約100人の市民が出席し、九州防衛局と柳川市の担当者が、佐賀空港の西側に陸上自衛隊の駐屯地を新たに建設し、オスプレイ17機に加え従来型のヘリ約50機を配備する計画を説明しました。

オスプレイを巡っては、騒音被害などを懸念した柳川市が市内上空を飛行しないよう要請し、防衛省側も「基本的には飛行しない」と応じた経緯がありました。

ところが九州防衛局は30日夜の説明会で、オスプレイなどの自衛隊機が1日に60回程度離着陸し、雲の影響などで滑走路が目視できない場合、管制塔の指示に従って柳川市の上空を飛ぶ可能性があると説明しました。

▼九州防衛局 遠藤敦志 企画部長
「雲が出ている、雨が降っているという気象条件によっては、(柳川市の)上空を通過する可能性はあると思う」

さらに、将来的には自衛隊機だけではなく、アメリカ軍機が佐賀空港を一時的に利用する可能性があると認めたため、市民からは「佐賀空港の軍事基地化に繋がる」と不安の声が相次ぎました。

▼柳川市民
「在日アメリカ軍が(佐賀空港を)使用するとひと言も書いていません。なぜですか?黙っておくつもりだったんですか?」

▼柳川市民
「やっぱり説明不足ですよ。国防、分かりますよ。自衛隊が必要なことも分かります。災害派遣の時、どれだけ地元の方が喜んでいるか、みんな(自衛隊を)見てますよ。しかし、その話とオスプレイの佐賀空港配備の話は違います」

また、説明会の配付資料に過去に相次いだオスプレイの事故に関する記載が全くなかったため、「都合の悪い情報を隠している」と厳しい声も上がりました。

市民の疑問や指摘は尽きず、説明会は紛糾しましたが、終了予定時間を20分過ぎたところで舞台の緞帳が下ろされ、説明会は一方的に打ち切りとなりました。

▼柳川市民
「無責任だ」

▼柳川市民
「本当にふざけています。あんな終わり方ありますか?こんな説明会見たことないです」

▼柳川市民
「こういうやり方をしたら住民は納得しないと思います」

Q.住民説明会の打ち切り方について、市長と局長は良かったと思っているのか?
▼柳川市 金子健次 市長
「(来場者からの)質問が同じようなものだったので、ああいう風になったと思うんですけど、終わり方としてあまり良い、好ましい傾向ではなかったと思っています」

▼九州防衛局 伊藤哲也 局長
「いつまでも永遠に(説明会を)続ける訳にはいかないので、終わらせ方は毎回悩むが、そこはご指摘を踏まえて、今後よく相談していきたい」

防衛局は柳川市民への説明が不足していることを否定しませんでしたが、オスプレイなどの配備計画に変更はないとしていて、6月上旬から、予定通り駐屯地の建設に着手する方針です。

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