福岡4区で“保守分裂”の可能性 県議が立候補表明 解散見送りも次期衆院選へ動き

2023年06月19日

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岸田首相は今国会中の衆議院解散を見送りましたが、福岡県内の選挙区では立候補をめぐる動きがにわかに慌ただしくなっています。

このうち福岡4区では、自民党の議員2人が立候補の意志を示し、保守分裂の可能性が高まっています。

◆岸田首相
「今国会での解散は考えておりません」

6月15日、今国会中の衆議院解散を見送ると述べた岸田首相。

しかし、にわかに吹いた解散風で、福岡県内の選挙区では「嵐の前兆」ともいえる動きが…

◆自民党 吉松源昭 県議
「郷土に愛情と理解がある人に責任を持ってやっていただきたいと。そういう声を受けて今回(立候補を)決意した」

福岡市東区の一部や宗像市・古賀市などを選挙区とする福岡4区から出馬する意向を示した自民党の吉松源昭県議。

県議会議長も経験した実績を強調し、「次は国会議員として汗をかきたい」と国政への決意を語りました。

ただ、福岡4区では、同じ自民党の宮内秀樹衆議院議員が5期目を目指し出馬することを決めています。

自民党本部は公認候補について「現職優先」を基本姿勢としていますが、吉松県議は公認が得られなくても「無所属」の立場で立候補する覚悟を示し、「保守分裂」の可能性が出てきました。

◆自民党 宮内秀樹 衆議院議員
「次の選挙も(自分が)公認候補ということも間違いないと思っています。私としては今までの政治活動を淡々とやっていくということに尽きると思う」

同じ自民党の現職に挑む形となる吉松県議は、現職が「4区の有権者の声をしっかり聞いていない」と痛烈に批判します。

◆自民党 吉松源昭 県議
「(宮内議員は)福岡4区にどういった文化があって、住民の方々が思いを持っているのか、十分把握されていないんじゃないかと思われる点が見受けられる」

Q.吉松県議に対して何か思いは?
◆自民党 宮内秀樹 衆議院議員
「いや、特に…。長く政治経験をされているようでありますから、堂々と政策議論もし、(有権者に)思いを伝えることです」

そうした中開かれた18日の自民党福岡県連執行部会。

原口剣生会長は現職の宮内議員を推薦するとは明言せず、吉松県議を推薦する可能性にも「含み」を持たせました。

◆自民党福岡県連 原口剣生 会長
「地域支部の方からどういう意見があったか、それを吸い上げた上で物事を進めなくてはいけない」

自民党福岡県連は2021年、福岡5区の現職だった原田義昭議員ではなく、地元の支持が高かった栗原渉県議を「公認候補」にしようと党本部に直談判。

しかし、「現職優先」の原則は変わりませんでした。

◆栗原渉氏(2021年10月)
「言葉ではなかなか言い表せません…」

「自民分裂」は直前で回避されましたが、原田氏は立憲民主党の新人に破れ、自民党は福岡5区で議席を失いました。

Q.今回も党本部に呼ばれて「現職優先」となったら、福岡県連としてどう対応するのか?
◆自民党福岡県連 原口剣生 会長
「前回の轍を踏まないような形で、福岡県連として党本部と話をさせていただきたい」

Q.党本部の方針は簡単に変わらないのでは?
「でも言わなきゃ変わりません」

連立を組む公明党との関係がぎくしゃくし、一部の地方では総選挙に向けてなかなか一枚岩になれない自民党。

その状況をチャンスと捉えているのが、前回の総選挙では敗れたものの比例で復活当選した日本維新の会の阿部弘樹衆議院議員です。

Q.自民党分裂はプラス?
◆日本維新の会 阿部弘樹 衆議院議員
「正直プラスにはなると思っています。保守層が割れるということですので」

Q.今回は小選挙区で当選できる?
◆日本維新の会 阿部弘樹 衆議院議員
「頑張りたいが、その目はあると思う」

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