４月から着用が努力義務となった自転車のヘルメットです。

「努力義務」ということもあって着用率は低調ですが、駆け込み需要が続く店頭では品薄状態になっています。

４日午前８時すぎ、新年度の本格スタートから２日目の福岡市・天神です。

▼記者リポート
「通勤時間の天神です。自転車に乗っている方多くいらっしゃるんですが、ヘルメットをしている方はいません」

全国で相次ぐ事故を受けて道路交通法が改正され、４月１日から自転車に乗る全ての人にヘルメットの着用が努力義務とされました。

ところが４日朝の天神ではヘルメットを被った人はまだまばらー。

警察庁が今年２月から３月まで全国１３都府県で行った調査によると、自転車のヘルメット着用率は平均４．０パーセント。

福岡県については、それをさらに下回る２．８パーセントでした。

（Q.ヘルメットを着用しない理由は？）
▼自転車利用者
「（ヘルメットを）持っていないって言うのが一番の理由。多分買いに行くと思います。仕事終わりに」

▼自転車利用者
「（ヘルメットを）まだ用意できていないっていうだけの話」

着用率が低調な一方で、ヘルメットの売れ行きは好調で、店頭では品薄になるほどです。

福岡市内にあるスポーツタイプの自転車専門店ではー。

▼ワイズロード福岡天神　古閑森聖さん
「こちらが当店のヘルメットコーナーです。駆け込み需要というところもあって在庫数が今半分近くまで減っている」

３月末から問い合わせが急激に増え、約１２０個あった在庫も半分ほどに減っています。

低価格で人気の６０００円台のヘルメットは欠品。

在庫がある２万円以上の高額商品も売れ行きが伸びているといいます。

▼ワイズロード福岡天神　古閑森聖さん
「いまだかつてない状況ですね。来客数でいうとヘルメットコーナーだけでも（通常の）３～４倍のお客様をお迎えしたので、我々もびっくり」

これまでは見られなかった年配の客も訪れていて、ヘルメットを専用ホルダーにかけて保管できるリュックなど関連商品も売れています。

▼ワイズロード福岡天神　古閑森聖さん
「ヘルメットを着用していない場合の頭部損傷による死亡率の高さが問題視されています。ご自身の安全のためにもヘルメットは日頃から着用してほしい」

新入学や新学期を前に、福岡県警もモデル校を指定するなど指導・啓発に力を入れていて、自転車利用者の命を守るヘルメットの着用を呼びかけています。