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異例の宣言“42歳で自己最速更新150キロ” ソフトバンク和田が質問に即答、自信の根拠と意図
和田が149キロをマークしたのは5月29日、本拠地ペイペイドームでの広島戦だった。初回先頭の野間をすべてストレートで追い込み、空振り三振に仕留めた4球目で149キロを計測した。それまでの自己最速は33歳だった2014年、米メジャーのカブス在籍時に記録した約148キロ。8年ぶり、しかも40歳を超えて記録を更新した。
和田はこの時の状況について「何で出たのかなというところもあった」と振り返りつつ「150キロを出しにいって149キロだったので、来年は150という数字を出したい。そういう気持ちでやっていかないと衰える」と強調。迷いのない150キロ宣言にスタジオの出演者から「おお~」と声が上がったことも「素直な反応だと思います」と笑顔で受け止めた。
日本プロ野球機構(NPB)12球団で22年シーズンの40代選手は11人だった。45歳の福留孝介(中日)、43歳の能見篤史(オリックス)が引退し、23年の最年長は1月で43歳となる石川雅規(ヤクルト)、2番目が2月で42歳の和田となる。年齢を重ねてなおハードなメニューをこなすことで知られる1月の自主トレには、来年からチームの後輩右腕の板東、藤井が新たに参加することも決定。本人たちの直訴を受け入れ次世代のチームを担う選手を育てる一方、現役であり続ける以上は自らの発奮材料ともするつもりだ。
「一緒にやることは刺激でしかない。若い選手が取り組んでいるトレーニング内容や姿からも勉強になる部分はたくさんある。自分がやってきたことだけではなく、新しいこともどんどん取り入れていかないといけない」
プロ20年目は日米通算150勝、さらに優勝争いの大詰めだった9月のシーズン最終登板でNPB通算150勝も達成。新型コロナウイルス感染などで一時離脱した時期もありながらチーム3位タイの7勝をマークした。同世代の選手は続々と現役引退し、1980年度生まれの「松坂世代」、2004年までにホークスに入団した「ダイエー戦士」はいずれも和田が最後の選手。「重いですね」と苦笑いしつつ、ユニホームを着続ける決意を口にした。
「背番号と同じ21年目も現役をやらせていただけるのはたくさんの方々の支えがあるから。そういう方たちの支えを裏切らないような結果を残したい」
チームの目標は3年ぶりのリーグ優勝と日本一。投手陣でいえばエース千賀のメジャー移籍が決定的となり、未来を見据えた選手の育成も急務だ。世代交代が叫ばれる中、覇権奪回に不可欠な戦力として21年目も先発マウンドへ。球界でも異例といえる42歳にして初の「150キロ宣言」に、大ベテランの強い決意がにじんでいる。
(YouTube「ももスポチャンネル」より)
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