福岡5歳児餓死 母親「1審判決に不満ないが、1日でも早く家族に会いたい」 控訴審初公判

2022年10月14日


2020年に福岡県篠栗町で当時5歳の息子を餓死させたとして一審で懲役5年の判決を受けた母親の控訴審初公判が14日、福岡高裁で開かれ、母親は「1日でも早く家族に会いたい」と控訴の理由を話しました。




この裁判は、篠栗町の無職・碇利恵被告(40)が、2020年4月、いわゆるママ友だった赤堀恵美子被告(49)と共謀し、当時5歳だった三男・翔士郎ちゃんに十分な食事を与えず餓死させた保護責任者遺棄致死の罪に問われていたものです。




一審の福岡地裁は、「(赤堀被告の)数々の嘘によって経済的に搾取され、心理的に支配され、生活全般を支配された被害者としての側面があり、これが犯行に及んだ主な要因となっていた。そうすると、犯行に及んだ被告人の意思決定を非難することができない。自分の楽しみを優先して、子供を虐待、放置した事件とは責任の度合いが異なる」と赤堀被告による支配を認定した上で、碇被告に懲役5年の判決を言い渡し、弁護側がこれを不服として控訴していました。

14日に福岡高裁で開かれた控訴審の初公判で、碇被告は控訴の理由について次のように説明しました。

◆碇被告
「私は悪くないという気持ちは一切ありません。一審の判決について不満はないが、1日でも早く家族に会いたい」

さらに、弁護側から2度の裁判を通して翔士郎ちゃんに対してどう思っているか聞かれるとー

◆碇被告
「1人にしてしまってごめんね。おなかすいたね。もちろん会いたいですし、帰って来てくれるなら帰って来てほしいといつも思っています」

と、涙ぐみながら話しました。

公判は即日結審し、判決は11月9日に言い渡される予定です。

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