福岡・鹿児島3児死亡 父親に無期懲役を求刑 検察「身勝手で情状酌量の余地なし」 福岡地裁

2022年09月30日


去年2月、福岡県飯塚市と鹿児島市で子供3人の遺体が見つかり、殺人などの罪に問われている父親の裁判で、検察は父親に無期懲役を求刑しました。

殺人や傷害致死などの罪に問われているのは、住所不定の無職・田中涼二被告(43)です。



起訴状によりますと、田中被告は去年2月、鹿児島市内のホテルで長男の蓮翔(れんと)君(当時3)と長女の姫奈(ひな)ちゃん(当時2)の首を絞めるなどして殺害したほか、去年1月以降、福岡県飯塚市の当時の自宅で養子の大翔(ひろと)君(当時9)に暴行を繰り返し死亡させた罪などに問われています。

これまでの裁判で、田中被告は実子2人の殺害は認めていますが、養子の大翔くんに対する傷害致死などについては「大翔にケガをさせたことは間違いありませんが、私の暴行で大翔が死んだかは分かりません」などと否認していました。

30日に福岡地裁で開かれた論告求刑公判で、検察は“3人の子供の親権を引き取り1人で育てる育児ストレスを考慮しても動機は身勝手で情状の酌量の余地がない”とし、養子・大翔君への傷害致死について「長期間に渡って衰弱するのを目の当たりにしながら虐待した極めて悪質な対応」と指摘して、田中被告に無期懲役を求刑しました。

一方、弁護側は、大翔君の死因について「肺炎による死亡の可能性を否定できない」「田中被告は知的能力が低く、子育てで抱えたストレスは相当のもので、酌量の余地はある」などとして懲役18年を求めました。



公判の最後に裁判長から意見を求められた田中被告は、消え入るような声でこう述べました。

◆田中被告
「今回、大翔に対して思いやりと優しさを持って接していれば、このようなことにはならなかった」
「自分も一緒に死のうと思っていて逮捕以降も、その思いは変わらなかった」
「しかし今は自分は命ある限り償っていかなければいけないと思っている」

判決は10月11日に言い渡される予定です。

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