美味しい野菜を突き詰めた結果、『草木堆肥』にたどり着き復活、味、栄養価に優れた『むかし野菜』を作り続ける。
農園で毎週開かれるマルシェでは、旬の野菜に加え、パンなど加工品を売られている。加工品を取り仕切るのは、義理の娘だ。次の世代に繋げていく覚悟の、その先には、匠の夢がある。
匠は、食の健全を志す外部の独立農園主と共に『むかし野菜の邑』を立ち上げた。仲間の米農家を訪ね、『自然栽培米』の話を聞き、新米をいただく。立ち上げる時の目標は「後継者を作ること」。
匠は江戸時代の文献を読み漁り、古来日本で行われた『草木堆肥』による野菜づくりを復活させた。味、栄養価に優れた『むかし野菜』の前に、それを育てる土を、手間暇かけて育てる。
風雨にさらされながらも太陽の光を浴びて育つ、露地栽培の野菜を畑でいただく。キュウリ、カブそれぞれ何だか懐かしい野菜の味だ。匠は、農園主になる人材も育てながら野菜をつくる。
優れた技術を持つ九州各地の匠たちを紹介している「匠の蔵」。12月の匠は、大分県大分市の佐藤茂行さん。まず草木堆肥で土を育て、その土で味・歯ごたえ・栄養価に優れた「むかし野菜」を作る匠の“志と技”、ぜひご覧ください!