福岡5歳児バス置き去り死 母親が元園長らに約5400万円損害賠償求め提訴 地裁小倉支部

2023年01月13日


福岡県中間市で当時5歳の男の子が保育園の送迎バスに置き去りにされ死亡した事件をめぐり、母親が元園長らに損害賠償を求める訴えを起こしていたことが分かりました。

福岡地裁小倉支部に訴えを起こしたのは、亡くなった倉掛冬生(くらかけ・とうま)ちゃん(当時5)の母親です。

訴状によりますと、中間市の双葉保育園の元園長と園を運営する「新星会」に約5400万円の損害賠償を求めています。

原告側は、事件が起きた2021年7月29日に、バス内の確認などを怠った過失が元園長にあるなどと主張しています。

元園長は去年11月、業務上過失致死の罪に問われた刑事裁判で執行猶予付きの有罪判決が確定しました。

確定判決によりますと、2021年7月29日朝、当時送迎バスを運転していた元園長と、園児の降車補助担当だった保育士は、車内の冬生ちゃんに気付かずドアを施錠し、約9時間放置して熱中症で死亡させました。

この判決を踏まえ、冬生ちゃんの祖父は「刑事判決に対しては、冬生の命の代償がこれほど軽いのかとショックを受けました。冬生のために法律上やれることはすべてやっていきたい」とコメントしています。

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