ソフトバンク工藤監督が認めたエース千賀 就任7年ラストゲームで6年連続10勝到達

2021年10月25日

 ◇ロッテ7-15ソフトバンク(25日・ZOZOマリンスタジアム)

 ソフトバンクが今季最終戦で大勝した。

 中5日で先発したエース千賀が6回3失点で10勝目。最速160キロを計測するなど気合に満ちた投球で優勝目前のロッテを封じたが、本人は納得していない様子だ。「調子は良くなかったし、すごくストレスのたまる投球だった。野手の皆さんのおかげで6回まで投げることができたと思う。野手の方が非常に頼もしかったです」と打線の大量援護に感謝した。

 左足首負傷で長期離脱した前半戦は登板2試合で1勝だったが、東京五輪出場後に臨んだ後半戦はチーム55試合のうち11試合に登板して9勝2敗。エースらしさを取り戻し、6年連続2桁勝利を達成した。球団で6年連続2桁勝利は南海時代の1982~88年に7年連続の山内孝徳以来。89年の福岡移転後では初となった。

 千賀は入団2年目の2012年に育成から支配下入り。翌年に中継ぎでブレークした後は故障の影響もあり苦しんだが、工藤監督が就任した15年に先発再転向し、16年に初めて開幕ローテ入りした。同年から連続2桁勝利が始まり、その道中で工藤監督が「エース」と明言。開幕投手、160キロ超え、ノーヒットノーランなどインパクトのある活躍で昨年まで4年連続日本一を達成したチームを支えた。

 今季限りで退任する工藤監督にとって自らが指揮する試合で最後の勝利投手が千賀となった。エースに贈られた白星で7年間を締めくくり、監督通算成績は978試合で558勝378敗42分け、勝率5割9分6厘だった。

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