ソフトバンク今宮、5年ぶりの規定打席目前 「プロ初3割」「優勝」懸け正念場の11連戦へ

2022年09月09日

 上位3チームがゲーム差0の大混戦となっているパ・リーグで薄氷ながら首位の座をキープしているソフトバンクは、10日から今季最長の11連戦に臨む。連戦中にオリックスと5試合、西武と3試合が組まれており、優勝争いを大きく左右する重要な11日間となる。

 この11連戦中、順調なら今季チーム一番乗りでシーズン規定打席(443)に到達するのが今宮だ。8日現在で429打席。5月に濃厚接触者疑いで数日間抹消された期間を除き1軍でプレーし続け、自身5年ぶりのシーズン規定打席到達が目前となった。

 規定打席だけではなく、プロ13年目で初となる「打率3割」クリアもはっきりと見えている。ここまで382打数114安打でリーグ5位の打率2割9分8厘。後半戦に入ってからは2割9分台から3割0分台の間で推移しているだけに、残り20試合で大きく状態を落とさなければ初めて3割に乗せてシーズンを終える可能性も十分にある。

 過去、今宮が規定打席に到達したシーズンの最高打率は2017年の2割6分6厘。18年以降は故障や不振に苦しみ、昨年は413打席に立ちながら打率は2割1分4厘と低迷した。13年から5年連続ゴールデングラブ賞を獲得した球界を代表する遊撃手が背水の思いで臨んだ今季は意識を改革。「自分の短所は分かっている。体を振ると捉えられるボールも捉えられない。率を上げるためには長打よりも一発で仕留めていい打球を打つ、その結果がヒットになればいい」と確実性を高めることにこだわり、シーズン序盤から打率ランキング上位に名を連ねてきた。

 9月に入り2試合連続本塁打も記録したが、藤本監督が「あいつにとっては毒まんじゅう」という本塁打の余韻に浸ることなく振りすぎない意識を徹底。8日まで10試合連続出塁、9月の月間打率3割2分と安定感をキープしたまま11連戦に突入することになった。

 「今やっていることが自分の身についたかというと、正直まだまだなところも多い。この感覚を一生忘れないために練習をやっている」

 初めて100試合以上に出場したのは入団3年目の2012年。その後はレギュラーとして何度も優勝争いを経験し、喜びも悔しさもたっぷりと味わってきた。「完全復活」を掲げて迎えた今季は選手会長として初めてのシーズン。8月後半はコロナ陽性で主力が大量離脱する期間もあったが、代役でグラウンドに立った若手の活躍が今宮にとっても大きな刺激となった。

 「首位争いの中で若い選手たちが頑張ってくれたから今の位置(首位)がある。後は僕たちがいろんなところを背負ってやっていく。勝てば混戦から抜け出せるけどそんなにうまくはいかないし、9月末まで続くと思う。ここから先は体力勝負。最後まで戦い抜いたところが優勝すると思うので、気持ち一本で頑張りたい」

 球団がソフトバンクとなって優勝した過去6度で3割打者が1人もいなかったシーズンはない。今年は現時点で規定打席以上で3割を超えている打者がチームに1人もいないが、今宮が最も近いところにいるのは確かだ。新たなスタイルで2年ぶりの優勝への道を先頭に立って走り続けてきた31歳の「完全復活」ストーリーは、いよいよ総仕上げの段階に入る。

(TNC「ももスポ」・YouTube「ももスポチャンネル」より)

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