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勝率1位左腕が投げないまま日本一奪回 非情に徹した小久保監督「シリーズとペナントは別物」

プロ野球の「SMBC日本シリーズ2025」は30日に第5戦が行われ、ソフトバンクが阪神に逆転勝ちで対戦成績を4勝1敗とし、5年ぶり12度目となる日本一に輝いた。

第1戦で黒星の後、3連勝で王手をかけていたソフトバンクは2点を追う8回、柳田が今シリーズ1号の2ランで同点に追いついた。延長11回には野村がソロを放ち勝ち越しに成功。小久保裕紀監督は就任2年目で初の日本一を達成し、ナインの手で9回宙を舞った。

4年ぶりのリーグ優勝を果たした昨年は日本シリーズに進出するも、セ・リーグ3位から勝ち上がってきたDeNAの前に敗退。第1戦から2連勝した後に4連敗を喫し、球団としては2003年から続いていた日本シリーズ出場年の連続優勝が「8」で途絶えていた。

対照的な展開となった今年のシリーズを迎えるにあたっての胸の内について、優勝後の会見に臨んだ小久保監督はこう明かした。

「レギュラーシーズンとは全く別物として考えようというところから入った。本来なら大関は13勝を挙げ最高勝率(勝率第1位)のタイトルも獲得している投手。使った方がいいのかということも当然考えたが、今の状態のいい選手を使おうということで大津を先に投げさせた。そういうところで選手たちには申し訳なかったけど、シリーズとペナントは別物だという思いで起用した」

日本シリーズの先発投手は第1戦から有原、上沢、モイネロ、大津、有原。レギュラーシーズンで2桁勝利を挙げた4人のうち大関だけ登板機会がなく、大関の先発も予想されていた第4戦はシーズン6勝ながら8月以降に5勝1敗とローテの一角で抜群の安定感を見せていた大津が起用された。

大関は日本ハムと対戦したクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージでは第4戦に先発して3回途中4失点。本来の力を発揮できないまま降板していた。その後も状態が上がらなかったとみられ、日本シリーズ第5戦も大関ではなく第1戦で投げた有原が中4日で送り出されていた。第7戦までもつれた場合は「中4日でモイネロというプランだった」という。

有原には中4日での起用を決めた時にグラウンド上で伝えた。「4つ勝てば日本一。総力戦で」。一つの決断で大きく流れが変わる短期決戦の怖さを知るからこそ、非情に徹し、手綱を緩めることなく4連勝で頂上まで登り切った。

今年はレギュラーシーズン開幕直後から主力に故障者が続出した。昨年は4年ぶりにリーグ優勝したにもかかわらず、どこへ行っても「悔しかった」「惜しかった」と言われ続けた小久保監督は、リーグ連覇、その先にある日本一奪回への思いを常に胸に刻みながら歩みを進めてきた。

「最後の最後で(故障していた)近藤が間に合って全員がそろうかと思ったら、中村晃が腰を痛めて離脱。そういう年だったが、これだけそろわない中でも選手たちはたくましく成長してくれた」

苦しみながらも選手、スタッフたちと思いを一つにして戦い抜いた2025年。昨年はなかった最高の笑顔で日本一の美酒を堪能した。

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