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番組審議会から(第651回)

第651回番組審議会

議  題 『旦過で生きる』
2023年5月24日(水)24時25分~25時20分放送
出席委員 藤 井 克 已 委員長
喜多村 浩 司 副委員長
石 村 一 枝 委員
 森  亨 弘 委員
中 村 ク ミ 委員
 辻  慎 一 委員
田 川 大 介 委員
太 田 宏 昭 委員
欠席委員 林 田  歩  委員

2022年4月19日。炎は瞬く間に「北九州の台所」を襲った。福岡県北九州市で100年以上続く「旦過(たんが)市場」の一帯42店舗が被災。その3カ
月後、8月10日にも再び大火災が発生し45店舗が焼失した。
店を失いどん底に落とされた店主たちだが、大半が再建を目指して立ち上がった。その中の1人が、九州の郷土料理「だご汁」の店を営んでいた86歳の女性。自宅も兼ねていた2階建ての店は全焼し、取り壊されることに。それでも、「また店をやります」と“ゼロからの再建”を誓った。一筋縄ではいかない再建への道のりをたくましく突き進む86歳店主の1年間を追った。

委員からは

  • 全体的には、店主の方にスポットを当てて、その人たちがどん底に落ちたところからどう立ち上がろうとするのか、また、周りの人の支えとか、そういったところを1年間丁寧に取材されたということで、非常にいい番組だった。
  • はかまを着た男性たちが「小倉、小倉、小倉」と叫んでいますけど、あのシーンは本当に必要があったのかなと。よく成人式で、北九州の成人式ってあんなのが出ますけど、何でこの映像を入れたのかなと。何か無意識に北九州への見方とか捉え方を、視聴者にこう思わせるというか、刷り込むような感じがちょっと残念だったところ。
  • 全てが焼失した徳岡さんがなぜすぐアパートに入居できたのか。新しい店舗の改築費用はどうやって工面したのか。徳岡さんだけではなくて、仮設店舗で次々と営業を始めた店も資金はどうしたのかなどなど気になったところです。少し説明があると、より理解が深まったかなと思います。
  • 火災という惨事をリアルに伝えて、地域の住民として北九州支局の方が取材したと書いてありますが、ともに嘆き悲しんで被災者のこれからを応援する地元の民放テレビならではの秀作だった。
  • 番組の構成としては、人の顔、声をしっかり捉えて、火災という恐ろしい惨事から立ち上がっていく人間模様がよく描かれていたと思います。また、ナレーターの吉瀬さんの声がとても落ち着いていて番組のテーマに合っていたのではないでしょうか。
  • 番組の構成でも、毎コマーシャルの後が必ず火事当日の様子で始まるというのを3回ぐらい繰り返されたのかな、あれも何かすごく、そこからまたスタートしてというのも良かったかなと思います。
  •  復興に向けて行政はどれくらいの支援をしているのかなと。私たちも税金を納めていますけど、そのお金の使い方は、こんなときこそ政治が応援できるような、そういう社会でありたいなと、その辺も何か番組の中で触れていただけると良かったかなと思います。
  • とてもいい番組だからこそ、放送時間がちょっと遅かったかなと思います。
  • まずこの字体とタイトルを見て、『旦過で生きる』という言葉がすごく強くて、なぜかなと思って見た中で、徳岡さんの生きざまという部分がまさにこのタイトルにぴったりだなというふうに思いました。
  • 途中でバナナジュースの店とか花のお店とか、初め被災して、途中頑張る。その後もう一回被災しましたという、その後がなく、その2店舗はどうなったんだろうなと。初めに出していたにもかかわらず、その後がなかったことはちょっと気がかりだなというふうに視聴者としては思いました。
  • 救急車のシーンでCMに入ったというところで、CMまたぎで何かすごく不安をあおる、期待をあおるというかですね、それでまた次につなげるという作りは、このドキュメンタリーに対して本当に良かったのかなと。
  • 旦過の場所だったりとか、ああ、なるほどここなんだということとか、とてもよく分かって、最初の説明の仕方は素晴らしいなと思いました。
  • 北九州の人たちのこのエネルギーって、普通これだけ、2回被災されると、ちょっともう諦めますみたいな、そういうのを何軒も見るんですが、いや、また頑張ると、そのエネルギーというのはどこからどう来ているのかというのが映像の中でもう少し感じられるとありがたいなと。
  • 皆さん失意のどん底というふうな状況だと思いますけども、取材に対してあれほど答えていただけるというのは、ある程度取材側との信頼関係がないとできないんじゃないかなというふうに感心した。
  • 最初のタイトル画と最後のタイトル画に、『旦過で生きる』という文字と徳岡さんの顔がうまくはまっていて非常に引き込まれました。それから、場面を変えるときに使われる、雲だったり夕日だったりというのが出てきたと思うんですけども、何かあれも非常に効果的だったなと。
  • 少々うがった言い方をすると、資金繰りがうまくいった徳岡さんに焦点が当たったからこういうドキュメンタリーになったのかなというふうに思いまして、資金的な面で再建できなかった方も結構いらっしゃるのかなと、そういった方にちょっと焦点が当たると、また何か違ったドキュメンタリーになるのかなというふうには感じたところです。
  • 非常に見やすい番組ではなかったかなと。長くて、もっとゆっくりドキュメント的にやるのか、それとも短くてやるのかというのはいろんな見方があるでしょうけれども、私は、非常に見やすい、感動を頂いた番組だったと思います。
  • ちょっと気になるのは、“ファンキーバナナ”って若いオーナーさんで、やっぱり旦過は大事だからといってオープンされて、すぐ火災があった。その後どうなられたんだろうなということは大変気になりました。若いからこそ、まだ操業もおぼつかない中でこういうことになって、いろいろ手はあったかもしれませんけど、ちょっとそういう方々のその後の一言もあったら…。
  • このドキュメンタリーは構成が全くまずい。最初に旦過市場、旦過の火災、そうしたらそこにフォーカスをすべきなのに、いつの間にか、旦過市場にたかが20年しかいないおばあちゃんをメインにしている。これはドキュメンタリーとしてどっちを扱っているんだろうか。

などの意見を頂きました。

局からは

  • 店が丸焦げなのに「またやります」という、僕らの衝撃から番組ができたというところが実は始まりにありました。
  • “ファンキーバナナ”さんは、2回目の火災の後、あまり取材にも答えたくないと。というのは、廃業をほぼ決めているような形で、めどが全く立っていないと。僕らとしてもすごく残念だなというところはありました。
  • お金のことはあまり多くは語ってくれないんですけれども、支援があって、徳岡さんは多分、そこまで裕福ではないですけど、ある程度お金があったご家庭で育ってこられて、何とかその辺をやりくりして再建までたどり着いたという流れがあるというところでございます。
  • あまり関係なく、声色と番組のテイストがマッチする方という形でいろんな方を探していて、吉瀬美智子さんが、読んでいただいた時にも思ったのですが、この番組としてはばっちり当てはまる声だったなというか、フィットする声だったなというふうに思っております。
  • この字は、北九州市を中心に活動されている芸術家の方がいて、旦過市場の火災の跡に、壁画で、子供たちと絵を描いたりするという企画があったんですけど、そのときも参加していた30代の元保育士の芸術家の詩太(うーた)さんという方が書いてくださった字になります。

などの説明をしました。

番組審議会事務局より

  • 視聴者レスポンスについて
    5月に寄せられた視聴者ご意見などの件数および特徴を書面にまとめてご報告しました。

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