これまでの放送内容
2015年6月21日(日)
70年目の宿題
70年待ち続けた学校へ通う夢を叶えたおじいちゃん、おばあちゃんたちの涙と笑いの学園奮闘記!
苛烈を極めた沖縄戦-。戦中、戦後の混乱と貧困のため義務教育を受けられなかった人達が沖縄には大勢いる。そうした人々のために2004年に「珊瑚舎スコーレ 夜間中学」が開設された。生徒は22人、平均年齢は76.5歳。
戦争で焼け野原となった沖縄で、幼き子ども達はどう生き、どんな人生を送ってきたのか…。そして、なぜ今学ぶのか…。70年待ち続けた学校へ通う夢を叶えたおじーちゃん、おばあちゃんたちの涙と笑いの学園奮闘記!!!
出演者:珊瑚舎スコーレの生徒の皆さん。 【語り】 福田加奈子 【ナレーション】 平良いずみ
制作局:沖縄テレビ放送(OTV)

2015年6月14日(日)
わがまちの被爆地図
87歳の被爆者が描いた原爆投下当時の町並み。被爆から69年、あの夏、きのこ雲の下にどんな暮らしが広がっていたのか、1枚の地図から思いを巡らせる。
2014年夏、長崎は原爆投下から69年となった。被爆者の高齢化が進む中、87歳の被爆者の江口淳二さんが昭和20年当時の町並みを思い出しながら1枚の地図を描いた。江口さんが暮らしていた長崎市五島町は原爆の爆心地から南に2.7キロ。延焼を免れた地域だと記録されている。しかし、被爆後の被害を写した写真などから江口さんの家も焼失したことがわかり、江口さんは燃えた自宅も含め記憶に残る町並みを地図に描いた。 被爆から69年経ち、「被爆者がいなくなる時代」が間近に迫っているのに、原爆被害についてまだわからないことが多くあるのだ。これまで原爆投下前の町並みを描いたいわゆる「復元地図」は、1970年から10年をかけて長崎市が作成事業に取り組み、爆心地から半径2キロ以内の1万世帯を記載している。しかし、爆心地から2キロ以遠では復元地図はもちろん、被爆体験の証言などの数は一気に少なくなる。 江口さんは娘にさえも体験を話してこなかった。もっとひどい体験をした人がいる、自分の体験など大したことがない、と思っていた。しかし、救護や死体処理をした体験も原爆被害を形作る貴重な証言だ。当時、18歳。「将来の夢はなく、戦争で死ぬのが一番の価値だと思っていた」と話す江口さん。69年前の戦争や原爆の話を聞けるのは、いま、まさに最後の時代を迎えている。
制作局:テレビ長崎(KTN)

2015年6月5日(金)
背番号がほしい~高校野球 女子球児の夏~
阿蘇中央高校・野球部の倉岡里奈さん。男子と同じ練習をするも、規定により女子は公式戦へ出場できない。「背番号がほしい」と葛藤する最後の夏、里奈さんの姿を見つめた。
熊本県立阿蘇中央高校・野球部に所属する倉岡里奈さん。里奈さんはマネージャーではなく、“選手”。男子選手に混じって共にプレーしている。2014年7月。高校最後の夏が近づいていた。3年間、男子選手と同じ練習メニューをこなし、練習試合にも出場。男子選手には負けないという強い気持ちがある。それでも、高野連の規定で女子は公式戦へ出場することができない。背番号をもらう仲間と、もらえない自分。里奈さんの野球ノートには、「わたしも背番号がほしい」の文字。現実を分っていても、抑えきれない気持ち。これが里奈さんの本音だ。野球が大好きな里奈さんだが、一度だけ辞めようと思ったことがある。高校1年の夏に発生した九州北部豪雨。里奈さんの家も損壊し、家業も被害を受ける。家族が大変な状況なのに、野球を続けてもいいのか。まして公式戦にも出場できない自分が…。高校3年生、進路に悩む彼女の今後は?野球と出会い、人間的にも大きく成長した里奈さんの姿を追う。
出演者:【ナレーション】 浜田友里子(TKUアナウンサー)
制作局:テレビ熊本(TKU)

2015年5月31日(日)
真夏の夜に亡者が舞う~八代・植柳の盆踊~
白装束の出で立ちで黒頭巾を被って踊りを舞う熊本県八代市の『植柳の盆踊り』。その伝承の軌跡を検証し、亡者踊りの魅力に迫りながら“ふるさとの心”を描く。
お盆の夜に白装束の出で立ちで黒頭巾を被って踊りを舞う熊本県八代市の『植柳(うやなぎ)の盆踊り』。衣装は心中した男女の姿が表現され、お盆にあの世から戻ってくる精霊を彷彿とさせることから“亡者踊り”とも呼ばれている。『植柳の盆踊り』は、楽器を用いず一定の旋律・所作を繰り返すなど古風な雰囲気をかもし出すのが特徴。球磨川沿いにある八代市植柳地区では住民同士の絆の深さを伺わせる無形のシンボルかも知れない。云われの通り、その夏、初盆を迎えた家を訪ね、家の中で踊りを舞うのがスタイルだ。
起源は江戸初期とされ、絶える事無く400年近く営々と伝承されたのは奇跡に等しい。民俗学者からは盆踊りの原型とも評され、これが国の無形民俗文化財に選択される事になった所以のようだ。植柳盆踊保存会で、少なくなった踊り手のメンバーを束ねる会長の野崎陽子さんは、踊りの振りや口説き唄の伝承や若手の育成に懸命だ。奇跡の『植柳の盆踊り』の伝承の軌跡を検証し、亡者踊りの魅力に迫りながら“ふるさとの心”を描く。
出演者:植柳盆踊保存会 【ナレーター】 中原理菜(TKUアナウンサー)
制作局:テレビ熊本(TKU)

2015年5月24日(日)
おっが島と娘と歌と
長崎県五島市。15歳で島を離れる娘に、公務員を退職してミュージシャンになった父が歌を贈ります。
長崎県五島市。風光明媚な島で夏は観光客で賑わいます。ですが、ここ50年で人口は半分以下に減少。30年後はさらに半減するとも言われています。そんな五島を音楽で盛り上げたいと思うミュージシャン・ベベンコビッチさん。べベンコとは五島弁で仔牛の意味です。44歳で国家公務員を退職、4年前に故郷・五島へ戻ってきました。現在も五島弁の方言シンガーとして活躍中で、東京をはじめ全国でライブを行い、歌を通して五島の魅力を発信。音楽の力で人口流出を遅らせたいと考えています。しかし、その思いとは裏腹に、娘・はいりちゃんが高校進学で五島を離れることになりました。五島では若者の約9割が高校卒業と同時に島を離れます。はいりちゃんには、その別れが3年間、早く訪れたのです。小さい頃から父の姿を見て育ってきた、はいりちゃん。将来の夢は「いつか大きなステージで歌うこと」。そこで父・ベベンコビッチさんは、はいりちゃんと一緒に東京でライブを行います。父と娘で今しか出来ないことをやろうと思ったのです。しかしベベンコビッチさんはレコーディングのため、先に東京入り。はいりちゃんは1人で東京まで行かなくてはなりません。初めての東京、九州を出るのも初めて。右も左もわからないまま、はいりちゃんは東京を目指します。そして故郷・五島から離れれば離れるほど、自分の中の五島の存在の大きさに気付いていきます。
制作局:テレビ長崎(KTN)