チャンス逃さず支配下復帰したソフトバンク藤井 育成入団から3か月、開幕1軍も目前

2022年03月22日

 ソフトバンクは22日、育成選手の藤井晧哉投手(25)を支配下登録したと発表した。157だった背番号は48となり、今季開幕から1軍出場が可能になる。

 藤井はドラフト4位で2015年に広島入団。通算14登板で18年に唯一の白星を挙げ、20年オフに戦力外通告を受けた。昨年は独立リーグの四国アイランドリーグplus高知で22試合に登板し11勝3敗、防御率1.12。中でも5月9日のソフトバンク3軍との試合でノーヒットノーランを達成したことが12月のソフトバンク入団につながった。

 今春のキャンプは宮崎のB組スタートだったものの、実はキャンプ前からかなり評価は高かった。小久保2軍監督はオフに福岡・筑後での自主トレを視察した際の印象を「めちゃくちゃいいボールを投げていた」と明かし、実際にキャッチボールで球を受けた田之上2軍コーチも「ものが違う」と実感したという。2月にキャンプが始まっても評価は変わらず、A組に呼ばれて出場した16日の紅白戦で”一発回答”してそのままA組に昇格。巡ってきたチャンスを逃すことなく支配下復帰を目指して突き進み、オープン戦では中継ぎで5試合に登板し1勝0敗、防御率1・50の成績を残した。

 オープン戦終盤から支配下登録は規定路線で、藤本監督も球団に登録を依頼していることを明かしていた。球団から本人への連絡は21日。「お昼ごろ、家にいるときに電話がありました。その時は電話だったのであまり実感がなかった」。すぐに両親やおかやま山陽高時代の監督、高知の吉田豊彦監督(南海・ダイエーOB)らに報告すると「皆さん、すごく喜んでくれた」という。

 結果にこだわりすぎたという広島時代の反省を踏まえ、高知で自らのスタイル、生きる道を探したどり着いた新天地。支配下に復帰しただけでなく、開幕1軍の可能性も高まっている。2年ぶりにNPB球団のユニホームに袖を通した右腕は「これからがスタート。チームの優勝に貢献できるように、1年間プレーすることを目標に頑張っていきたい」と決意を口にした。

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