ユニホームを脱いだ工藤監督「福岡が僕にとって故郷」 退任会見で語ったこれからやりたいこと

2021年10月27日

 ソフトバンクの監督を25日付で退任した工藤公康氏(58)が27日、ペイペイドーム内で会見に臨んだ。
 
 就任7年でリーグ優勝3度、日本一5度。ラストシーズンこそ4位に終わったが、秋山前監督から引き継いだ常勝チームをさらなる高みへ押し上げた。ユニホームを脱ぎ、黒っぽいスーツに身を包んだ工藤氏は「7年間務めさせていただいた監督を退任することになりました。幸せな7年間を過ごすことができて、野球人として、たくさんの方に支えていただいたことを心から感謝申し上げます」とあいさつした。

 会見時間は約45分。その中で王監督(現球団会長)の下でプレーしたダイエー時代の1995~99年、監督として古巣に戻ってきた2015~21年の計12シーズンを過ごした福岡への思いを熱く語る場面があった。
 
 「出身は愛知だが、福岡が僕にとって故郷と言ってもいいかな。(西武から移籍した)ダイエーに来てからの4年間は本当に僕にとっての野球をもう一度考える時間になったし、(5年目の)99年の優勝で(感じた)ファンの熱さ、声援は何にも代えがたい感動だった。勝っていくしかないんだと。住みやすいし、どこに行くにも近いし、食べ物もおいしいし、九州の人は温かい。ダイエーで5年、ソフトバンクで7年、この12年は僕の人生の中でも自分を大きくしてくれた。いつまでも大切にしたい」

 現役時代は西武、ダイエー、巨人、横浜、西武で実働29年、そして監督としてソフトバンクで7年。セ、パ両リーグを渡り歩いた中でも、福岡、九州は特別な地だったという。退任後に野球以外でやりたいことを問われると「アウトドアが好きなので時間があれば、九州を転々としながらキャンプをして、いろんなところにいっていろんな景色を見たい」と思いを巡らせた。

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