ソフトバンク逆転勝ちのシナリオ崩れる 苦手の「一、三塁」で8回得点も土壇場でドロー

2021年08月24日

 ◇西武4-4ソフトバンク(24日・メットライフドーム)

 ソフトバンクは8回に逆転したものの土壇場で西武に追いつかれ、両チームとも今季16度目の引き分けとなった。

 ソフトバンクは1点を追う8回、栗原が意表を突いたセーフティーバントで出塁。代走周東が投手のギャレットにプレッシャーをかけ、デスパイネが逆方向への右前打で無死一、三塁と好機を広げた。一塁に代走明石が送られ一気にたたみかけたいところで、前の打席で適時打を放った中村晃が左中間二塁打。中堅岸、左翼川越の息が合わず打球処理にもたつく間に(記録は岸の失策)、周東に続き明石も一塁から生還して逆転に成功した。

 得点の可能性が高くなる走者「一、三塁」のケースで、ソフトバンクは試合前時点で今季打率が2割3厘(69打数14安打)でリーグワーストだった。首位オリックスは4割1分1厘とその差が歴然で、試合前に工藤監督は「ランナーがいるところでの得点、特にサードがいるところでできていない」と強調。チャンスをしっかりものにして、勝利への流れを生み出した。

 しかし9回、前の試合(22日)でプロ初セーブを挙げた板東がマウンドに送り出されたがリードを守り切れず同点。最後は1死満塁で中堅に入っていた牧原大が森の打球を前進しながらキャッチ、タッチアップした川越を本塁への正確な送球で刺して生還を阻止した。1軍復帰即スタメンのユーティリティープレーヤーがサヨナラ負けのピンチを救った。

 この日は首位オリックスと2位楽天の直接対決が中止となり、4位ソフトバンクとオリックスのゲーム差は4・5のままとなった。

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