ソフトバンク小久保ヘッド、リチャードは「十分チャンスある」 逆転Vへ起爆剤は現れるか

2021年08月29日

 工藤監督就任7年目で初のリーグ連覇を狙うソフトバンクが苦境に立たされている。27日からの首位オリックスとの直接対決3連戦で2敗1分けと1勝もできず、ゲーム差は今季最大の6に拡大。早ければ9月最初の週に自力優勝が消滅するピンチに立たされた。

 後半戦のスタートからゼロを並べ連続イニング無失点の球団記録を更新した投手陣が5試合目で5失点。そこから歯車が狂い始め、森、モイネロが不在の中で抑えを務めてきた岩嵜はコンディション不良で29日に出場選手登録を抹消された。打線の不調をカバーしてきた投手、特にリリーフ陣の負担が一気に噴出してきた格好だ。

 前半戦からの得点力不足が解消できていない打線の中で、ここへきて”異変”が気になるのが柳田だ。後半戦13試合で打率は3割を超えるが、得点圏になると極端に低下して1割台。リーグトップの本塁打は後半戦1打席目で膝に自打球を当てながら放った23号2ランだけで、再来日が遅れたロッテのマーティンとの差を広げられなかった。

 後半戦のチーム1試合平均は3得点に届かない。5月に故障離脱したグラシアルの復帰がいまだ見通せない中、首脳陣は五輪中断期間のエキシビジョンマッチで戦力の見極めを行った。そこで結果を残して1軍切符をつかみとったのが新外国人のアルバレス。猛打賞、本塁打を記録するなど徐々に力を見せ始めてはいるが、守備の不安を補って余りあるほどの打力があるのかはまだ不透明だ。

 1軍切符はつかめなかったものの、今後へ確かな存在感を示した打者もいた。4年目のリチャードはエキシビジョンマッチ全試合に4番で出場し2本塁打、9打点。春季キャンプ、オープン戦時と比べての成長について小久保ヘッドは「守備を含め捕球、送球も1軍クラス。彼の1軍デビューは間違いなく近づいているといえる」とした上で、1軍に残さなかった理由を説明した。

 「チーム編成16人の野手という中での(後半戦)スタートにおいて、彼を(1軍に)上げるなら、ある程度まとめてスタメンで使ってあげたい思いが工藤監督はじめ首脳陣にある。ただ、そこまではきていない。エキシビジョンマッチでは全試合4番でいいものを見せてくれたが、後半いきなりサードやファーストでスタメンというところまではいかなかった。ただ今後、十分にチャンスはあります」

 1軍”予備軍”としてインパクトを残したリチャードのほか、2軍では上林、柳町らが好調。阪神から移籍の中谷、今月24日に牧原大と入れ替わりで2軍落ちした真砂も再浮上を期す。1軍の今季残りは42試合。ソフトバンクに流れを変える起爆剤は現れるのか。ここ数年のペナントレースで見せた終盤の勝負強さを今年も見せるか。混戦パ・リーグから脱落しかけている王者が待ったなしの状況で8月最終戦、そして9月戦線に向かう。

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