ソフトバンク工藤監督の采配に変化 逆転Vへ土俵際、継投は「明日も変わる」

2021年09月02日

 パ・リーグで首位オリックスと5ゲーム差の4位ソフトバンクは、3日から本拠地でオリックスとの直接対決3連戦に臨む。

 ソフトバンクは残り40試合でオリックスとの直接対決は8試合。今カード1、2戦目で連敗すると4日に自力優勝が消滅する一方、3連勝できれば一気に2ゲーム差まで詰め寄ることができる。工藤監督は「何より初戦が大事。初戦に全力を尽くして勝てるようにぶつかっていく」と強調した。

 1週間前の金曜日、ソフトバンクはオリックスと4ゲーム差で直接対決3連戦に臨んだ。逆転優勝へ望みをつなぐためにも勝ち越しが不可欠だったが、初戦で山本に106球で完封されて5ゲーム差に広がった。東京五輪でもエースの役割を果たした右腕を相手にチーム勝ち頭のマルティネスをぶつける”正攻法”をはね返され、2戦目は抑え不在の課題を露呈してドロー。余裕がなくなった3戦目を落とし、首位とのゲーム差は工藤監督就任7年目で最大の6まで拡大した。

 後がなくなったソフトバンクだったが、その後、オリックスが停滞したことで救われる。山本、宮城の「二枚看板」をソフトバンクにぶつけた影響もあり週前半の先発陣は迫力不足となり、8月31日からの日本ハム3連戦は2敗1分け。9月2日は9回に4点差を追いついたとはいえ、楽天に1勝1敗だったソフトバンクを突き放せずゲーム差は5とわずかに縮められた。

 独走しそうでできないオリックス、じわじわと浮上し一気に抜け出す時機をうかがう2位ロッテ。この両チームは来週前半に直接対決で激突する。4位のソフトバンクとしてはここでオリックスの勢いを止めて再び混戦に持ち込みたいところだ。マルティネス、山本の両先発が投げ合う初戦を取って流れをつかめれば、逆転優勝へ光が差し込むことになる。

 工藤監督は3日の楽天戦でリチャード、上林を2軍から昇格させて即スタメン起用。9回に不安を残す継投では、経験の浅い投手も含めリードを守りたい場面でもこれまでとは違う順番でマウンドへ送り出した。「固定はしていない。(順番は)明日も変わる」との言葉から読み取れるのは、状態のいい選手を優先して使おうという”勝負手”の解禁だ。若い選手の起用には未知数の部分も多いが、追う立場としてスイッチを入れ思い切った仕掛けを繰り出した。

 ぶっちぎり優勝、大逆転でのV逸、終盤の猛追、マッチレースを制しての優勝...。形は違えど毎年優勝争いに加わっていることも踏まえ、工藤監督は「いろんな経験をしているチーム。そういうときに力の出し方を分かっているところはある。選手を信じて、点が取れないときにはこっちも動いて」と混戦の行方を見据える。5年連続日本一への挑戦権を昨年に続くリーグ王者としてつかむため、待ったなしの重要な戦いが始まる。

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