いきなりつまずいた”未公開株”ようやく初実戦 ソフトバンク武田「急いでやっていきたい」

2022年04月20日

 故障で出遅れたソフトバンクの武田翔太投手(29)が20日、福岡・タマスタ筑後で行われた3軍の四国アイランドリーグplus徳島戦で今季初の実戦マウンドに上がった。先発で2回を投げて1安打無失点。最速148キロで、3三振を奪った。

 11年目の武田は開幕ローテ入りの有力候補として期待されていたが、2月の春季キャンプ中に広背筋付着部炎を発症して離脱。本格的な競争が始まる前に早々に脱落していた。

 1軍の開幕からまもなく1カ月が経過しようというタイミングでの初実戦。「やっと投げられたというところ。まだまだだけど、まずは投げられたというところで前進」とほっとしたようなコメントを口にした。

 昨年は12試合で4勝5敗。2016年を最後に2桁勝利も規定投球回もクリアできていないものの、昨オフの契約更改交渉では球団から「未公開株のようなもの」(三笠GM)として順調なら今季中に国内フリーエージェント(FA)権を取得することも踏まえ倍増以上の推定年俸1億5000万円、さらに年俸変動制の4年契約を提示され、サインした。

 だからこそ武田も自らの責任、立ち位置を理解した上で今季を迎えようとしていたが、いきなり故障でつまずいてしまった。その心中は察するに余りある。

 「投げられないのはつらかったが落ち込んでいても仕方がない。1軍に戻る時にはパワーアップして戻れるように、集中してやってきた。体(の状態)に関してはほぼいい。あとは試合の感覚、そういうところ」

 そう現状を説明した上で、復帰への強い思いを続けた。

 「(調整の)段階はあると思うけど、早く戻りたい。チームの力にならないといけない立場なので、急がば回れじゃない、急いで、ちゃんとやっていきたい」

 先発陣ではここまで3勝のエース千賀を筆頭に石川、東浜らが順当に勝ち星を挙げているが、長いシーズンは始まったばかり。通算63勝を挙げ20代最後のシーズンを迎えた背番号18が、復帰の時を見据えて徐々にギアを上げていく。

 (TNC「ももスポ」20日オンエア/YouTube「ももスポチャンネル」より)

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